何度も書いていますが、

私の実家は霊だらけです。

 

大人や子どもの

歩いている音、

走っている音、

ラップ音、金縛りなど、

電気系にも何かしらきていました。

ラップ音の原因は、先祖の知らせ、水子、不成仏霊などだそうです。

 

大人の足音は祖父、

子どもの足音は

幼くして亡くなった兄、

 

とウチの家族は思っています。

 

兄は、

姉の乗った保育園バスに

轢かれて亡くなりました。

即死でした。

 

姉が乗ったバスを見て

 

「お姉ちゃんが帰ってきた!」

 

と喜んで道路に飛び出してしまったのでした。

 

 

母は、病院の玄関で土下座をして

 

「ごめんなさい、ごめんなさい」

 

と何度も泣き叫んでいたそうです。

 

私は家で留守番だったのと

幼児だったので

葬式の風景しか覚えていません。

 

私はまだ話せないくらい幼かったのですが、

泣きじゃくっている母親の肩を叩いて

 

「泣かないで、泣かないで」

 

と心配した記憶は

今でも残っています。

 

 

母に会いに来た亡くなった兄

 

あるとき、

母は3階の寝室で寝ていました。

 

すると

幼い子が階段を上ってきて

寝室の引き戸を開けました。

 

その子は兄でした。

 

兄は

「お母さん」

と母を呼びました。

 

母は

「こっちおいで、こっちおいで」

と一生懸命、手招きをしましたが、

 

兄は部屋に入ってきませんでした。

 

そして、

すぅっ と消えてしまいました。

 

母は兄の名前を呼んで

大泣きしました。

 

母はよく

兄が生きていたら……、

という話をしました。

 

母は兄に会いたいですし

兄も母に会いたいのだと思います。

 

大切な子どもを亡くす気持ちを想像すると、

とても恐ろしいです。

 

私の親は、子どもを亡くすという

最悪な経験をしました。

 

なのでとか、それだけではないですが、

 

両親に、これ以上、

負担をかけたくない、

労わりたいと思うのです。