標題の通りですが、子ども嫌いがピアノを習うことについてです。

 

 私が大人になってピアノを再開して一番障壁として感じていることは、ピアノの先生とのコミュニケーションについてです。

 百貨店の化粧品ブランドの美容部員の方や美容師の方々とはすぐに打ち解けて話ができるのですが、大人になって習いに行ったピアノの先生とは、全くコミュニケーションが取れず、ピアノ以外の話で著しく不快な想いをした結果退会に至りました。

 

 そこで、何故私がピアノの先生方とコミュニケーションが取れないのか考えてみたところ、ピアノの先生は子どもが好き家庭を築くのが好きな人が多いからだと云う結論に帰着しました。

 

 

 私は究極の子ども嫌いです。

 妊娠したことがないのは勿論、実物の子どもも嫌いですし、子どもの写真も嫌いです。

 子どもの話を聴かされると具合が悪くなるほどです。

 もう大人ですので、あまり親しい間柄にない相手がご自身の子どもの話をした時には、相手に失礼がないよう何とか当たり障りのない相槌を打ってやり過ごしていますが、本音を言うと直ちに子どもの話を止めてほしいと感じています。

 

 進路を選ぶ時も、教職を取ることができない学部を選び、子ども好きと同じ学び舎に居ることがない環境を自ら選びました。

 私自身が子どもを産まなければそれでよいと云うわけでなく、子どもが好きな者が比率的に多い環境に属することを避けることにより、子どもの話が耳に入ってくる機会を徹底的に減らす戦略を中学生や高校生のうちから練っていたわけです。

 中学生の頃から既に子ども嫌いを公言し、自らを受け容れてもらえない相手とは疎遠にしていたほどです。 

 私はそれほどの子ども嫌いで、子ども好きとは距離を置いて生活していました。

 

 

 それゆえ、ピアノを再開した当初、先生に習いに行くことを考えた時、まず心配したのがこの点でした。

 子どもが好き、もしくはさほど嫌いではない方には想像も付かないかもしれませんが、二人きりで居る時にほんの僅かでも子どもの話をされると気分が落ち込みます。

 

 再開後習った2人目の先生の属している教室を選んだ基準は、大人専用の音楽教室で自宅外で大人だけを教えていることでした。それに加えて大衆的であることも条件でした。

 自宅外と云う条件は、家庭の話から遠ざかりたかったと云う意図があります。

 ピアノの実力云々よりも、大人専用の音楽教室であること、こちらの方が私にとっては遥かに重要だったのです。

 もっと言えば、ピアノの実力はあまりなくても子供や結婚生活の話を聴かなくて済む、それだけで貴重な存在だと認識していました。

 しかし、私の担当の先生はやはり子ども大好きだったのか、雑談のほとんどがご自身の子どもの話…。

 二人きりでレッスン室にいるのに、私の練習成果は見ずに先生ご自身の子どもの話や過去に教えた子供の話を延々されました。

 

 この先生については、受付に、

 「私は子どもの話を聴くのが苦痛で仕方ありません。私は子どもが大嫌いなのです。そもそも、前のピアノ教室を辞めたのも子どもや結婚生活の話を聴くのが嫌だったからで、だから今回は大人専用の教室を選びました。それなのに子どもの話をずーっと聴かされて、教室を移ってきた意味がないんですけど…。レッスン室に先生と一緒にいるのは私なのに、何故その場にいない子どもの話ばかりするんでしょうか。子どもが嫌いな人はピアノを習えないということでしょうか。

 と、苦情を申し出たほどです。

 受付の方からは、先生にそのように申し伝えるとのご返答をいただきましたが、状況は変わらず…。

 

 

 結局、雑談が苦痛で退会しましたが、今までに私の交友関係ではすんなり非婚・子ども嫌いを打ち明けられて、すぐに受け容れられていただけに、結婚に抵抗がない相手とのコミュニケーションは心底苦痛だと思いました。

 今まで、ピアノ以外で関わる相手については、非婚・子ども大嫌いの人がほとんど(自分でサークルを立ち上げてその条件に該当する人を集めた。既婚子持ち女性が独身子無しと偽って参加してくるのだが。)だったのであまり本件についてストレスを感じずに済んだのですが、ピアノの場合、まず子どもや結婚生活の話を上辺だけでも聴いて相槌ぐらいは打てるようになることが求められ、それは私は生きている間には不可能な事なのでピアノは独学で練習して人と関わらないようにする選択を決めました。

 

 

 更に考えたのですが、レッスン中に子どもの話が出なかったとしても、婚姻に抵抗のない人や子どもが嫌いではない人とは根本的に感性が異なり、根本の部分では解り合えないのだから、私が音楽を習うのは不可能なのだという結論に達しました。

 大人だけを対象としたピアノの先生だとしても、子どもが好き、この一点でテンションが下がって気分が塞ぎ込んでしまい、相手と話す気が全くなくなるのです。