大空を舞うかのように咲き誇る、存在感の強い薔薇の花です。
女優のように華やかなこの品種はプリンセス ドゥ モナコと名付けられ、モナコ公国公妃となったケリーに捧げられました。
大振りな花の咲き姿が際立って人目を惹き、風が吹く度に蝶のようにひらひらと花びらを宙に舞い踊らせる様子は優雅で、静止していても風に煽られても麗しいものでした。
花びらの色がグラデーションを呈しており、形状だけでなく、色調が曲線的な印象に拍車をかけていると感じます。
現在、日々考えている事は、実際に自分が体験した物事や触れた情景について、正確に言語化する事は非常に難しいということです。
飲食物の感想一つとってもそれは当て嵌まり、日々の植物を観た時の実感についても、データとして残っているにもかかわらず例外ではありません。
過不足なく物事や自分の意図について記載する事にかくも困難を覚えるとは当初は予測していませんでした。
ピアノを再開して、記事を投稿し始めた時に痛感した事ですが、動画を全く掲載せずに文章と画像のみで自分がどのような事をしたのかさえも記載するのが非常に困難で、PCの前でキーボードを打つ手を止めた事が幾度と無くあります。
ただ、投稿を続けるうちに、アメブロに限らず姿形が見えない状態で通信し合う時に誤解が生じる過程について、認識が改まった点もあり、私にとっては非常に有意義な行為でした。
ご覧くださっていた皆様には読み辛い箇所や理解が困難な内容も多々あったと思いますが、皆様のおかげでここまで投稿を続けてこられた事に感謝しています。
ここ数日、他者の発する物事を「聴く」事に言及してきましたが、この本質は、譜面を読む事にも関連しているのではないかと考え始めています。
今でこそ、多くの音源が普及し、着手する楽曲について、予め概要については把握している状態でピアノの練習に臨む事ができるわけですが、子ども時代は聴いた事のない楽曲の譜面を自分で読んで練習していた記憶が有ります。
本来、それがピアノの練習であると考えているのですが、大人になってからは、音源の記憶を頼りに演奏の仕方を模索している感が否めず、今年はその状態から脱却を図ろうとしています。
【本日のピアノへの取り組みについて】
・バッハ インヴェンション全15曲
・バッハ シンフォニア第11番 ト短調
・ダカン かっこう ホ短調
(ここまで各1~2回ずつ通しただけ)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調
・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調
・ショパン ノクターン第5番 Op15-2 嬰へ長調
・ショパン スケルツォ第1番 ロ短調
・その他(スケール・アルペジオ・半音階)
【スケルツォ第1番 練習記録】
◆コーダについて
初めて譜面を見た(「読んだ」のではありません)時、ショパン ワルツ第14番 遺作の音形を想起しました。
実際に練習を始めた時、第569小節の存在意義について考えるようになりました。
上記添付画像の赤枠で囲んだ小節についてですが、再現部に含まれるのか、コーダの前兆として捉えるのか、コーダの1小節目として捉えるのか、このような基本的な事項に頭を悩ませているのが実情です。
このような事を記載していること自体、スケルツォ第1番に着手するのはまだ早かったのかもしれませんが、今では、再現部とコーダとの境界線が明確な曲と、色がグラデーションのように移り変わるかのように境界線を敢えて曖昧にして巧みに計算された曲とが有るのではないかと考え始めています。
また、ピンク色のマーカーを引いた音を強調(上述の思考ゆえに、第569小節のオクターブはどちらを響かせるのか迷いに迷って第593小節を考慮すると下の音だと判断したり、第570小節以降のアクセントを考慮して上の音だと判断したりして判定保留中)する事まではこの譜面から読み取れるのですが、もしこの譜面を渡されて一切の音源無しで練習する状況に置かれていたら、私はどのような音楽を想定する事になったのだろうと考えると恐ろしくなります。
ただ、音源が無いと練習できない曲に着手している事実を自覚しただけでも今回のスケルツォ第1番の練習に着手した事からの収穫が有ったと思います。
自らの読譜力の欠如を自覚し、昨年夏頃からは一度もスケルツォ第1番の音源を視聴する事なく譜面だけを頼りに練習できる環境を作っています。
大人になってからは、自分で問題点を見付け、解決法を考案する事が肝要で、それはピアノに限らず日常生活に於いても面と向かって欠点を指摘される事が少なくなってくるにつれ、致命的な問題点に自分で気付く必要が有る事と似通っていると考えています。
ピアノを再開して非常に良かったと感じた点は、ピアノにまつわるあらゆる事と日常生活との関連性を見出す事ができた事で、記事投稿を続けるうちに日々の行為を見直すきっかけにもなりました。
明日からも再び練習を進めていこうと思います。