よくホテルのサービスの基準について語られる時、クラブフロアやスイートルームではなく、一般フロアの中でも最低ランクに位置付けられている客室に宿泊した時のサービスがそのホテルの真の実力だと言われている。

国内御三家と呼ばれているホテルは、その最低水準が外資系と比較して高く、東京のオータニや帝国を定宿としている者をリッツ・カールトン東京に引き抜くのは極めて困難なのはこのような事情があるからだと私は考えている。

 

ピアノのレッスンについても、個人教室でもなく株式会社として大衆に門扉を開いた「お客様」として存在する教室に勤務する講師の実力は、そのコースの料金表(会社規定の用語に倣って敢えて「お月謝」とは呼ばない)通りに毎月引き落としをおこなった時、会社規定のレッスン時間内に提供できるレクチャーで以て示されて然るべきである。

 

 

私は、そのようなスタンスで某大手音楽教室に通っていたら、演奏指導が受けられないのは当たり前だとのご返答を会社から頂いた。

即ち、演奏指導は料金表のメニューに掲載されていない裏メニューだと云う事である。

正規料金ではレッスン時間内に受けられる内容は講師の雑談と音楽理論のみで、講師の前で10秒以上ピアノを弾かせてもらえる事は一切ない。

希望してもピアノの鍵盤の上に手を置こうとすると講師から腕を掴まれて拒否される。

 

それでは、レッスン室で行われている音楽理論とはどのような内容なのか。

講師の公式ブログ記載内容を読み上げただけである。

 

したがって、正規料金でピアノのレッスンに通う事は無意味である。

 

音楽教室勤務の社員からは捨て台詞を吐かれ、退会届を提出後に種明かしのように、「あなた以外には皆演奏指導をしてるけどね。あなたは理論だけ。」と嫌味っぽく言われた。

 

他のピアノの先生方の中にも、ブログ記載内容を読み上げるだけでほとんど雑談で終わる者が存在するかもしれない。

先生の前で10秒以上ピアノを弾かせないのが正規レッスン、それが某大手音楽教室のピアノ上級コースの初期設定の在り方。