最近、「ヌン活」と呼ばれるように、アフタヌーンティーが非常に人気です。
かく言う私も、2019年まで定期的に付き添いで各地の有名アフタヌーンティースポットへ足を運んでいました。
そのような中でも、ホテルのカフェテリアやクラブフロア宿泊者限定のラウンジで提供されるアフタヌーンティーには定評が有り、2010年前後に都内に進出した外資系ホテルのものには非常に人気が高かったように思います。
2007年に防衛庁跡地に開業されたザ・リッツ・カールトン東京はその中でも一際人気が高く、華やかな宿泊施設として現在は国内でも名を馳せるようになりました。
こちらは53階に設置されたクラブフロアの中のラウンジです。
調度品を眺めているだけで美術館の中に居るかのような錯覚を起こすほどの拘りを感じます。
以前他の記事に掲載した記憶が有るのですが、肝心な3段のアフタヌーンティーです。
「3段」と云うところと、スタンドの上部にライオンと王冠を組み合わせたロゴが付いているのが特徴です。
これで二人分なので、やや遅い昼食として機能しそうなほどのボリュームです。
さて、標題のソフト面とハード面についてですが、ホテルを利用する場合、ハード面とは、設備の事を指し、ソフト面とは、ホテルのスタッフの接客の事を指すと私は考えています。
外資系ホテルは全般的にハード面について非常に水準が高いです。
しかし、ソフト面に関して言えば、老舗の国内御三家が外資系ホテルを上回るのではないかと云うのが私の見解です。
外資系ホテルの場合、あれこれ干渉されるのを厭う利用客の存在を考えて敢えてお声掛けをしないと云う解釈もできますが、設備として不十分な部分を接客の仕方で補おうとしているのが国内御三家です。
例を挙げると、帝国ホテル東京のレギュラーフロアに位置するスーペリアルームは、帝国ホテル東京全体の客室の中で最低価格で利用可能な客室です。
客室のドアのチャイムを鳴らすと、隣に宿泊しているお客様にも聞こえる音量が出てしまう仕様で、ハード面としては宿泊施設として欠陥が有ると思われるかもしれません。
しかし、夜間、ベルマン(このホテルでは「フロントスタッフ」ではない)方をお呼びした時、敢えてチャイムを鳴らさずにベルマンがドアをノックして到着をお知らせしてくださったのです。その力加減が絶妙で、この客室内の者だけに聞こえる音量に調節する訓練をされたのではないかと思ったほどでした。
このような接客が可能なのは、日本の老舗ホテルならではないかといたく感銘を受けたのを今でも鮮明に覚えています。
実は、クラシック音楽の演奏に必要なのは、このソフト面を強化する事で、日本人がショパン国際コンクールで優れた成績を残す事が出来たのも、普段から細やかな気配りに長けているからではないかと私は最近考えるようになりました。
演奏に関するレッスンも同様、ハード面よりも教員のソフト面が問われ、最低限資格試験(教員免許や民間資格)に合格する実力を備えていれば(=ハード面が及第点である事を示している)、その実力の枠組みでご自身の提供できる事を時間内におこなう事が肝要なのではないかと思います。
【昨日(1/17)のピアノへの取り組みについて】
・バッハ インヴェンション全15曲
・バッハ シンフォニア第11番 ト短調
(ここまで各1~2回ずつ通しただけ)
・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調
・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調
・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調
・シューマン 幻想小曲集Op.12 飛翔 へ短調
・その他(スケール・アルペジオ・半音階)
シューマン 幻想小曲集Op.12 「飛翔」の練習をしていると、変ニ長調に転調した箇所の右手アルペジオ連続部分の中の下記赤枠で囲んだ箇所の左手のリズムが全く合わなくなるのですが、これは明らかにハード面としてのメカニックスキルの欠如だと考えられます。
厳密に言えば、右手と左手とのリズムが合わなくなるのですが、このようなごく基本的な事が問題となる場合、ソフト面云々よりも、リズム感に関するメカニックスキルをメトロノームに合わせて磨くしかないと私は現時点では考えています。