寒空の中、しとしとと降り注ぐ雨をものともせずに咲くサザンカの花を見かけました。

 何らかの試練に耐えて花を咲かせていると云うよりも寧ろ、試練を試練として認識する概念すら持ち合わせていないかのような咲き姿に少し親しみを覚えました。

 

 滴り落ちる雫を排除するわけでもなく、嫌悪感を抱きながら同居するわけでもなく、だからと言って味方として利用するわけでもなく、意図的に無視するわけでもない、そもそも存在自体認識していないかのように自然に咲き誇る姿に惹かれたのです。

 それは、強がりでも何でもない、虚飾にまみれた姿とは対極にある、本来の姿を覗き見た時の心境に似ていました。

 

  

 

 このサザンカの花を擬人的に捉えると、本人にとって楽しくない事は「楽しくない」と明言するでしょうし、把握していない事については「知らない」と何の躊躇いもなく即答するでしょう。

 

 

 某大手音楽教室の自称上司の方とお電話でお話した際、ご存知ない事について「知らない」と明言できず、知っている振りをして「はい」と相槌を打っていらっしゃいました

 通常、会社の顔として電話番を担う場合、自分の知らない分野であれば、「恐れ入りますが、その件に関しましては、わたくしの専門外ですので、把握しておりません。解る者に再度確認した上で、折り返しのお電話をしてもよろしいでしょうか」などと、対応する意思を表明しつつ、自分一人では直ぐには対応できない旨、取引先や顧客にお伝えすると思います。

 

 顧客に対し、知らない事を知らないと申し出る事は失礼な事ではないと私は考えています。

 寧ろ、知らない状態であるにもかかわらず、知っている振りをして対応を進めようとする姿勢が不誠実です。

 

 教育機関としても機能している習い事教室の従業員は、キャバクラ嬢やホストではありませんから、愛想を振りまいてご機嫌を取る事よりも、正しい情報を提供する事の方が優先順位として高いはずです。

 

 私自身も、通話相手がどの程度、起こった出来事現状、そして楽曲について把握しているのか、第一声で看破できるわけではありません。

 

 マンツーマンのレッスンの場合、お互いに判らない(解らない)事を曖昧に濁して把握・理解した演技をしていては、レッスンに通う意味が無いと私自身は考えています。

 勿論、常軌を逸した程度の無礼に当たる行為は控えるべきだと思いますが、分かった演技をしてその場凌ぎをする行為を礼儀として捉えると、レッスンが不成立となる一途を辿るだけでなく、受付の事務的対応にも影響を及ぼすと思われます。

 

 レッスン内容云々より、対応有耶無耶にしようとしている点について不信感を募らせています。

 私自身、素人ですので、選曲制限時間(完成期限)との兼ね合いとの均衡を図る事ができなかったのかもしれません。

 その点に関して「私の見る眼が無かった」と指摘されるのでしたら、まだ納得できます。

 

 ただ、今回は、「私が勝手に演奏を途中で止めてピアノを弾こうとしなかった」と云う趣旨に捏造する方針であったのが非常に残念でなりませんでした。

 

 

 私自身は大人として自分の名義で自分の意思で通っていたので、社会勉強だと思う事にしますが、子どもへの教育機関としても機能している会社の対応が上述の通りでは、全国的にモンスターペアレントと呼ばれる者が量産されても何ら不思議ではありません。

 「レッスン中の風景は全て監視カメラを付けて、保護者がリアルタイム(もしくは後日)で確認できるよう『証拠』を残しておいてください」

 「学校の先生の話は全て録音・録画させてください。先生たちが事実を隠蔽するかもしれませんので、念の為」

 

 などと云う要求が増えているのも、大人(20代以上)が自ら何らかの講座を受けに行って、「言った」、「言わない」の水掛け論になり、最終的には「あなたの勘違いだった。証言者はこれだけ居ます」と、組織の権力にて捏造された経験に基づいているのではないでしょうか。

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・ハノン 26番

 ・バッハ インベンション第1~15番

 ・バッハ シンフォニア第11番 ト短調(暗譜済)

  (※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)

 

 ・シューマン 飛翔(※練習中)

 ・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調(暗譜済)

 ・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他)

 

 本日も引き続き、シューマン幻想小曲集Op.12 「飛翔」について、主旋律を浮かび上がらせる事ができる運指を考えていきました。

 下記添付画像のオレンジ色の蛍光ペンで線を引いた箇所主旋律赤文字の数字は右手の指番号、青文字の数字は左手の指番号です。

 

 

 この部分に関しては、音楽として「弾くのが楽しい」と感じます。

 

 問題箇所は、下記添付画像部分です。

 

 

 ショパン ノクターン第5番 Op.15-2中間部よりは弾き易い(幻想即興曲の練習をしている錯覚に囚われる事もしばしば…)と思われますが、ペダルの残響を上手く利用して、右45を使いながら弾いています。

 

 専門的な事は解りませんが、この方法でショパン エチュードOp.25-1(エオリアンハープ)形式の箇所は乗り切る事にします。

 

 タイトルの縁起が良いと云うだけの、不謹慎なのか好奇心旺盛なのか単に無邪気なだけなのか解らない理由で触れてみた楽曲ですが、気楽な気分で取り組んでいます。