随所で紫陽花を見かける季節になりました。

 

 

 淡い桃色と紫色を混ぜ合わせたような色合いが、優しい雰囲気を醸し出しているように感じられます。

 

 近年の科学技術の発達により、スマートフォンやデジタルカメラが普及し、日常的に動画静止画簡易撮影が容易になりました。

 

 昭和後期生まれの私の幼少期は、日常の記録として残す写真撮影と云えば、一般家庭では、24枚~36枚撮りのフィルムを入れたカメラを用いていた事が多かったです。

 24~36回シャッターを切った後は、フィルムを使い切ったという事で、現像のために写真屋さんに提出していました。

 36枚撮りのフィルム1本の量を現像していただくだけで1,000円から僅かなお釣りが出る程度の費用が発生していた記憶が有ります。

 

 上記添付した紫陽花を気軽に撮影できる今の環境に感謝すると共に、撮影画像の不特定多数への披露についてしばし考える事が有ります。

 

 

 

 昨日、「芸術作品に感動するのは、製作物単独に対してではなく、製作者のバックグラウンドを総合した生き様が心の琴線に触れるからである」との旨、記しましたが、鑑賞するだけの側ではなく、製作者側として重要な事を考えると、突き詰めた所、コミュニケーション力という言葉に集約されるのではないかと私は考えています。

 

 

 抽象的な言葉であるコミュニケーション力について少し具体的に考えてみると、披露するタイミングを見計らう事も重要なのではないかと思います。

 製作者鑑賞する側も当然人間ですから、一人で物思いに耽りたい時や、早く就寝したい時、そして人が複数集まった場合はその集団その時の状況相応しい話題避けるべき話題が有るでしょう。

 

 今回、現在はほぼ誰にでも簡単に出来る、スマートフォンやデジタルカメラを用いた静物撮影風景撮影を例にとってみると、実物が如何程に美しい景勝地で、高画質のスマートフォンで撮影されたものであれど、複数人で一緒に居て他の話題に花が咲いている時に「ねえ、これ見て見て!この前旅行した時の有名な所なんだけど…」などと、他の人達の話に被せて横入りするような形で画像表示した画面を見せようとした場合、その行為自体が疎まれ、結果的に撮影の技巧や被写体の魅力とは無関係に、一瞥されて終わる事が多いと思います。

 

 写真の個展や、写真披露会などの場は別として、親しい間での雑談であっても、見る側の事情を考える事こそが作品披露の際に重要で、このような配慮の事をコミュニケーション力と呼ぶのではないかと私は考えています。

 

 また、雇われている身分で会社の経費で行った出張先で見付けた美しいものを、職場での愚痴を吐いた後に見せる行為など、行動に一貫性の無い行為を慎むなどの気遣いコミュニケーション力のうちだと私は認識しています。

 

 簡易写真の具体例だけの言及となりましたが、魅力的なものを撮影する事撮影した写真を披露する事へのハードルが著しく下がった事から、行為全般への配慮ができる人の行為そのものに感服するのかもしれません。

 

 スマートフォンを用いた撮影が芸術の定義に該当しないとお考えの方も多いでしょうが、今回は、一般的に美しいとされる何かを披露する事の本質について述べています。

 

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・バッハ インベンション第1番 ハ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第2番 ハ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第3番 ニ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第13番 イ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第9番 へ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第4番 ニ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第7番 ホ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第8番 ヘ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番 イ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第5番 変ホ長調

 ・バッハ インベンション第15番 ロ短調

 ・バッハ インヴェンション第11番 ト短調

   ・バッハ シンフォニア第11番 ト短調(暗譜済)

  (※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)

 

 ・バッハ シンフォニア第2番 ハ短調(運指9割ほど決定)

 

 ・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調(暗譜済)

 ・ショパン ノクターン第1番 Op.9-1 変ロ短調

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調

 ・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他)

 

 本日はショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調を中心に練習に取り組みました。

 

 ここ1週間ほど、ショパン エチュードOp.10-12(革命) に全く手を付けていないのですが、実力維持の為に、敢えて1週間放置した後、どの程度の期間、どのような練習をすれば、特定の曲のブランクを克服できるのか、検証してみたいと思います。