連日の冷え込みが嘘のように和らいだ穏やかな一日でした。

 

 

 本日2月27日誕生花のなかのひとつに、マドンナリリーがあります。

 カサブランカより清楚水仙より豪奢、そんな印象を受けます。

 

 掲載写真は昨年夏に見かけたテッポウユリですが、白百合のなかでもマドンナリリーに近い形状です。

 

 

 以前記載した、ポリフォニー音楽を練習している時の意識の向け方について、少し考えがまとまりつつあるので改めて記載します。

 

 

 一人の人の心情の中に、相反する想いが同居している。

 これは、ほぼ全員に経験が有るのではないかと思います。

 

 言葉にした事と内心思っている事が異なる、これは大人になるまでの過程に於いて誰しも一度は有る事だと思います。

 この場合、本音と建前との使い分け意識的に行っており、表現したい事象意図し、予め計算の上行うもので、発信者は、発せられる対象への結果を明確に求めています。

 

 着地点を定めた営業交渉などがこの行為に該当します。

 

 ポリフォニー音楽を練習している時の意識の向け方は、上記の本音と建前との使い分けとは全く別の事象です。

 

 

 まだ2月はあと1日残っているという安堵感と、もう2月はあと1日しか残っていないという焦燥感とが交錯し、この二つの感情は矛盾するようですが、どちらも本音です。

 この二つの意識と同時に、2月27日は2月の最終日曜日だという認識27は3の立方数だという認識など、日付を意識した瞬間、同時に多数の異なる認識無意識のうちに一人の人の胸中に湧き起こります。

 

 実際、口に出すか否かは別として、人間は、一つの事象から、同時に複数の事を考えたり感じ取ったりしている事がしばしば有ります。

 

 決して多重人格者ではないのですが、ポリフォニー音楽の練習に取り組んでいる時、このような矛盾する感情を抱えている状態や、同時に多数の異なる認識が胸中に発する状態に酷似していると感じる事が多いです。

 

 本音と建前との使い分けとの決定的な違いは、発せられる対象への結果を求めず、どの感情認識優先させるべきか、発信者自身も決めかねている状態である場合も有る事です。

 

 私は、ポリフォニー音楽の練習時、作曲家自身が発した心の声多数同時に聴き取っている錯覚に襲われるのですが、上述のような多数の異なる認識を一度に言語や態度として発する事が出来ない人間のもどかしさが込められているような気がしてなりません。

 

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・バッハ インベンション第1番 ハ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第2番 ハ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第3番 ニ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第13番 イ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第9番 へ短調

 ・バッハ インベンション第4番 ニ短調 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第7番 ホ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第8番 ヘ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番 イ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第5番 変ホ長調

 ・バッハ インベンション第15番 ロ短調

  ・バッハ シンフォニア第11番(暗譜済)

 ・ショパン幻想即興曲 嬰ハ短調(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調(暗譜済)

  (※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)

 

 ・ショパン エチュードOp.25-1(エオリアンハープ) 変イ長調

 ・ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調

 (※この3曲の部分練習に重点的に取り組みました)

 ・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他) 

 

 先日、chemistryの分野と和声学とを、学ぶ事について、似通ったものだと捉えていましたが、根本的な部分で誤解しておりました。

 

 chemistryの分野は、真実が有り、それを解明するため人為的に学問として体系化しただけで、ニホニウムという元素が発見された事により、学問の細部が異なってきたりするように、まず真実ありきです。

 一方、和声学の場合、人為的和声学という規則を定めた上で学問を体系化し、その規則に従って音楽を捉えるという性質であるため、まず和声学ありきなのではないかと今では考えています。

 

 本件、和声学をもう少し進めていくと解る事があるのかもしれませんが、現段階では上述のような認識です。

 

 上述の認識が真実であれば和声学規則自らの思考を合わせていく事により、音楽の真髄に迫る事が出来るような気がしてきます。

 いずれにせよ、chemistry和声学も、それなりに学ぶまでの導入段階が非常に地道な事には変わりないと思います。

 

 そして、

 ・ショパン エチュードOp.25-1(エオリアンハープ) 変イ長調

 ・ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調

 

 上記3曲への意識の向け方重点の置き方について、偏りが無く、どれも魅力的だと感じているのが最近の困った事です。

 

 「別れの曲」は練習すればするほど難しく、Op.10-4よりやり甲斐があるのではないかと思いつつあります。