本日も昨日に引き続き寒い日が続いています。
ワビスケの花の蕾が膨らんで、開花を待っている状態です。
さて、標題の件ですが、「続けている事と続いている事」、即ち、自制心のもと、意識的に行っている事と、惰性で以て"habit"の意味合いの習慣となっている事についてです。
前者は、しばしば嫌気が差しながらも義務的に行っている事も含みます。
前者の代表的な例として、人によっては、年賀状のやり取りや、知人とのLINEの送受信、毎日の自炊や定期的な掃除などが挙げられます。
勿論、これらを全く苦に感じず、心から楽しんで行える人もいるでしょう。
私の場合、食事の後の食器洗いがこれに該当します。
後者は、不随意運動の如く自然に行う事で、動作に際して義務感が伴わない事です。この場合、動作の後、必ずしも自分や周囲にとって利益をもたらすとは限らず、後悔の念や罪悪感が伴う場合も有ります。
後者の代表例として、喫煙が挙げられます。
私の場合、喫煙はしていないのですが、ピアノの練習がこれに該当します。
毎日毎朝ピアノの練習を続けて1年5ヶ月が経過しました。
ピアノを再開したのが2年前の1月末、毎朝起床後練習すると明確に決意したのが2020年8月末のことです。
朝練を始めた最初の年の冬場は、早起きする事に対して苦痛を伴う事も有りました。
ただ、2020年8月半ば時点に於いて、長年憧憬の念を抱いていたショパンエチュードOp.10-4を最後まで通せる希望が湧いてきたので、ここで諦めてしまうのは勿体ないと判断し、毎日の時間の捻出及び周囲への説得を試み、起床後90分間のピアノの練習を毎日の習慣として行う事に決めました。
今ではすっかり毎日の習慣として行い、当たり前の行為となっているピアノの練習ですが、本格的な物理的練習環境を整えるまでに再開した2020年1月末から約7ヶ月間を要しました。
ここで、周囲への説得とは、携帯電話に送信されてくる雑談のような実質用件の無い連絡について全て無視するという行為を指します。
即ち、ピアノと向き合っている事の方が、送信主よりも私にとって重要度が高いという事を意味します。
そして、ピアノの練習の方が携帯電話の操作よりも精神的に非常に楽に行えるという事も同時に示唆しています。
実のところ、スマートフォンが普及する15年程前のフィーチャーフォンの時代から、私には、無用な連絡に付き合う事について、嫌気が差し、義務感がつきまとっていました。
送信を控えるよう幾度と無く要請し、改善が見られない相手であると判断した場合、遠慮なく着信拒否という手段もとってきました。
これについては、私自身の自由に使える時間の使い方に関する阻害因子だと判断したためです。
学生時代、アルバイト先の上司だという権力を利用し、深夜の2時半頃までほぼ毎日2時間以上身の上話に電話で付き合わせ、電話に付き合わなければクビにするなどと半ば脅迫に近い態度をとる者への対応は苦慮しましたが、当方も泣き寝入りはせず、会社に補償金を支払わせた上で退職しました。
私は、当時から、このように、時間に関する侵害をされたと判断したら、金銭を請求する事を当然のように行ってきました。
30歳を目前とした男性が、アルバイトの女子大生に対し、夜中に2時間以上にもわたり、生い立ちの不幸話を繰り返し、同情を誘い、話を聴く事を断ると解雇を仄めかしながら雑談に付き合わせるのは悪質な手口だと当時は認識していたのですが、今では、アダルトチルドレンだったのだと不憫に思います。
今の45歳前後の男性に多く見られる依存症の典型例です。
ピアノの練習が続いている今、改めて実感するのが、私自身の自然な感性である「快」と「不快」に分類される項目として、「快」がピアノの練習であり、「不快」が携帯電話を通じた雑談だったのだということです。
仲が良い友人ならば雑談も苦にならないどころか楽しいのですが、そもそも仲が良い友人ならば、私が精神的な意味で一人になったり、返信が疎かになったとしても鷹揚と構えてくれます。
そのような態度を取ってくれる人だけが仲の良い友人として今まで残っているとも言えます。
携帯電話を通じた無用な雑談については、法外な金額をお支払いして頂けるのであれば演技しながらお付き合いする事も可能ですが、無料では到底不可能です。対面でも内容によっては同様です。
私自身のエネルギーが根こそぎ奪われて、暫く厭な気分が続きます。
大多数の人が、本音で接し合う事よりも、他人に演技させて合わせさせることを求めている風潮が、私にとっては不思議で仕方ありません。
本音よりも、とにかく誰でも構わないから自分の前で自分の話を全肯定する演技を聴衆に求め、ジャイアンのリサイタルのようなトークショーを延々垂れ流さずにはいられず、他人を自分の思い通りに支配する事をやめられない者が一定数存在します。
私は話を聴く代行サービスを無料で行う気は毛頭有りません。
これは、本能的な問題なので、今後の人生は人に対して見切りを付け、無用な雑談や不快な話には一切付き合わず、無言・無反応を貫き通すと決めました。
愚痴に傷害罪を適用してほしいという記載をweb上でみかけましたが、私は返信の強要に罰金刑を科してほしいと切に願っています。
他人の物質としての財物を略取することについては窃盗として法で規定されているのに、時間や精神的疲労に関しては全くといって差し支えないほど考慮されていないのは、現代人の財産の中に時間と精神面の健康とが認識されていないからではないかと私は考えます。
【本日のピアノの練習について】
・ハノン 1~20番、22,23,24,25番
・バッハ インベンション第1番(暗譜済)
・バッハ インベンション第2番(暗譜済)
・バッハ インベンション第3番(暗譜済)
・バッハ インベンション第13番(暗譜済)
・バッハ インベンション第9番
・バッハ インベンション第4番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第7番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第12番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第14番
・バッハ インベンション第5番
・バッハ インベンション第15番
・バッハ シンフォニア第11番(暗譜済)
・ショパン ノクターン第20番(遺作)
・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命)(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-5(黒鍵)
・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他)
やはり革命とOp.10-4は好きな曲であり、毎日練習したいと日々思います。