真夏の如き強い紫外線や蒸し暑さを感じていた昨日とはうって変わって、陽の光を浴びる事無くどこかしら悲しげな天候の一日でした。

 

 

 

 数年前の紫陽花の様子です。

 清流と共に観賞できる紫陽花の過去の写真を観ているだけで涼を得る気がしてなりません。

 

 

 昨夜少し考えていたのですが、20代前半までの間は音楽を耳にしてすぐに身体の感覚に染み付くのが早かったと思います。

 流行のJ-POPが繁華街で流れているのを耳にすると、自然にサビの部分だけ覚えてしまう事もしばしば有りました。

 

 しかし、25歳ぐらいを境に流行の曲が毎日駅前や店内で流れていても、聞き覚えすら無いように感じてしまうようになった気がします。

 これは、決してイヤホンを付けて耳を塞ぎながら外部の音を遮断している訳ではありません。

 友人から、お勧めの曲のYouTubeを紹介して貰っても、歌詞を憶えられないだけでなく、曲自体ほとんど覚えられない事を肌で感じております。

 

 故に、クラシック曲に関しても、或る一定の年齢を境に、「初めて聴く曲」を覚える事はほぼ不可能で、意識して「憶える」よう努める必要が有るのではないかと思います。

 体得が不可能な年齢・脳の働きになった後は、会得していく事で「失われた感覚」補う方向性で物事に取り組んでいこうと思います。

 

 また、「感覚」についてですが、天候その時の精神状態により、好みの曲身体に染み入る曲が異なると思います。胸の琴線に触れる曲とはまた異なるのが不思議なところです。

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・ハノン 21~30番の中から5曲

 ・バッハ インベンション第1番

 ・バッハ インベンション第4番 (暗譜未遂)

 ・バッハ インベンション第7番 (暗譜未遂)

 ・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番

 ・ショパン ノクターン 第20番(遺作)

 ・ショパン ワルツOp.34-2(イ短調)

 ・ショパン ワルツOp.64-2(嬰ハ短調) (暗譜未遂)

 ・ショパン 幻想即興曲 (暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-12(革命) (暗譜済)

 ・その他(スケール、アルペジオ、その他)

 

 本日も昨日に引き続き「暗譜」を課題としてバッハインベンションに取り組みました。

 インベンション第8番については、朝一に譜面台に何も置かずに弾いてみても暗譜出来ている事に確信を持てました

 

 第4番暗譜で弾こうとすると左手が抜ける部分が多過ぎるので、本日は方針を変更して、第7番に先に取り組む事に。

 

 インベンション第7番の曲調は私にとって非常に苦手なものでしたが、敢えて短調の寒々しい秋風が吹いているような雰囲気の曲に着手する事にしました。

 軽快でテンポの速い第8番とは真逆の曲調で、本日の天候に丁度良いのが第7番の醸し出す雰囲気です。

 崇高で、私が音を出すのがおこがましいと思う程の音楽。

 

 昨日、暗譜する為には音を聴いて頭の中で再現できる事が重要だと記載しましたが、本日の練習で完全に認識が変わりました

 

 視覚聴覚とを用い、自分に相応しい模範演奏動画(手元がクローズアップされているものではなく上半身全身が中心となっているもの)を何度か視聴する事により、音を聴きながら身体の使い方をイメージする事で、まずは楽譜を見ながら両手で模範演奏動画の奏者になりきって徹底的な模倣をする、これで暗譜と同時に格段に上手になります。

 

 2~3分間で一度も両手を合わせた事がなかった第7番が楽譜を見ながらではあるものの、一回目で急に上手く(※自分比で)弾けるようになり、驚愕しています。

 

 「徹底的な模倣」と言えば、語学に関しても言えると思います。

 自分と声の質が似ている音源を探し出す事(性別が異なるのは絶対にNG)、これが重要事項だと予てより私は認識していたので、ピアノの演奏動画に関しても、自分に体格が一番近い奏者の動画を参考にすると上手くいく気がします。

 

 

 その後、全く動画を視聴していない第4番が別人級に上手くなっており、昨日までの幼稚な音は一体何だったのか、自分でも狐につままれたような気分です。

 

 二声のインベンション暗譜への近道は、楽譜を見ずに完全に聴音(二声を全て書き取れるまで)をした後で、身体の使い方をイメージできる動画を2~3回視聴する事、これが現時点での私の方法です。

 

 速い曲は勢いで暗譜できるのですが、緩徐な曲を暗譜する為には別のアプローチが必要だと思い、試行錯誤中です。

 

 

 短調の緩徐な曲が綺麗に弾けると、小学校低学年の手書きの字から大人の書字になったような感動を味わえるので、ショパンのノクターンやワルツもこの上昇気流に乗って上達するはず…だと思い、本日はエチュードOp.10-4をお休みし、ワルツOp.64-2(嬰ハ短調)に重点を置いたのですが、こちらはどう練習してみても小学生の頃より下手です。

 

 手書きの文字についても、精神年齢が上がった瞬間に何も練習せずとも別人級に変わってくるのと同様、ピアノも認識を変えたら音が変わってくるのだと思いきや、ショパンの場合は全く成長しないので、明日から再びエチュードに取り組もうと思います。