子どもの頃習っていたピアノを再開し、正式に習い始めて実感した独学との決定的な違いについて感じる事が有ります。
現代は、様々な動画や書籍が流通し、余程のマイナーな曲で無ければ或る程度の一般論として演奏のコツを情報として入手する事が可能です。
私が今習っている曲の1曲であるショパンのEtude Op.10-4については、種々のサイトや書籍にて奏法の要所が書かれておりますが、実際に独学で再現するとなると限界が有り、その限界を構成する要素が自覚出来ていない事が有りました。
当然の事ですが、人間は身体の大きさや手の大きさ、それまでのあらゆる経験が個々により異なる為、一般論が通用しない部分が多々有ります。
私の場合、演奏時の呼吸法や身体の使い方の指導が非常に役に立ちました。
これは、対面での個人レッスンだからこそ成立する事だと思われます。
また、それまで学習してきた内容、経験、独学で到達した範疇を包み隠さずお伝えすれば、自分の得手不得手やその曲を習得するのに必要な練習時間等が割り出されると思います。
そして、希望する曲以外に将来的に自分が弾けるようになりたい曲をリストアップしていくと、何から取り組んだら効率的かアドバイスを頂けますし、一般論として難曲とされているものであっても、個々の得手不得手によりその人にとっては然程習得する事に難儀しない場合も有ります。
これは新たな発見でした。
また、絶対に取り組みたくない曲や作曲家等が挙げられるのならば、その件を体験レッスン時に予めお伝えした方が良いと思います。
ただ、指導を受けるに当たって、特に再開組は「或る程度の完成度まで仕上げていく」事が必要条件かと思われます。
いずれにせよ、レッスン外で練習しなければ上達する事はほぼ有りませんが、客観的視点から見たアドバイスと、一般論が通用しない個々の特性に合わせた運指や身体の使い方について指導して頂けたのは大きな収穫です。
ちなみに、メトロノームは自分で練習時使用しているものを持参しました。
体験レッスン時、「今後」のスタンスについて詳細をお伝えしておくと比較的トラブルに発展する事を避けられると思います。
それでは、どのように体験レッスンまで辿り着いたか。
私は、最初のお問い合わせを含め、コンタクトを取る手段として書き言葉では無く話し言葉の「電話」の手段を用いる事が出来る方に限り体験レッスン受講を検討しました。
直接お会いする前に口頭で言葉を交わしておくと安心感が得られる事も有りますが、凡その雰囲気が判るので、電話での申し込みを受け付けていない方は最初から検討する範囲外となっておりました。
単純な話として、私は電話の方がオンラインの書き言葉より遥かに得意で好きだと云う性質も有りますが。
今回、知人や身内の紹介では無く、敢えて自分の身一つで先生を探した事により、自分で辿り着いたと云う達成感も得られましたし、自分で辿り着いて自分で選んだ曲だからこそ、多少困難が有っても頑張れる今の状況が有ります。
1ヶ月に2回のペースで通う事にしており、まだ3回目のレッスンが終わった段階ですが、今後も続けたいと思います。