今年、長い長いブランクを経てピアノを再開したのですが、子どもの頃に習っていたピアノの先生が今の私の状況を知ったらどう思うか…。

 

 小学校4年生の途中、転居の為先生を替えざるを得なかったのですが、9歳の頃まで習っていた先生が、30代になった私が今ショパンエチュードOp.10-4、etc.を習いに行っていると知ったら腰を抜かすのではなかろうかと思います。

 否、案外「想定の範囲内」と言われるのかもしれませんが…。

 

 再開したての頃、当時使用していた教本「ツェルニー30番練習曲」の中の平仮名だらけの先生の書き込みを見て、凄く懐かしい思い出に浸っていました。

 20年以上前の90年代の話ですが、当時も今もモーツァルトのトルコ行進曲はモーツァルトのトルコ行進曲として存在する事が凄く不思議で、暫くタイムスリップしたような感覚に襲われておりました。

 

 転居先では中学卒業まで別の先生に師事し、その時の教本こそ発掘出来ませんでしたが、この先生にショパンの「小犬のワルツ」を習った記憶が有ります。

 再開したての頃、「小犬のワルツって今でも変わってないんだね…小犬のワルツは小犬のワルツなんだね…」と、よく考えれば当然の事を周りに話して皆に苦笑されていました。

 タイムカプセルを発掘したような感覚に襲われ、当時のレッスンを思い起こしました。

 

 今、当時の先生方に私のショパンエチュードOp.10-4のレッスン風景をお見せしたらどう思われるのでしょうか。

 「ここまで上達するとは思わなかった」?

 それとも、

 「再開してまだまだその程度か…」?

 …自分では、ここまで上達するとは夢にも思わず、ここまでの道のりを思い出すと感慨深い事が非常に多いです。

 学んだ事、辛かった事…様々な思いが交錯して、原点が「ツェルニー30番練習曲」だった事を目の当たりにして、筆舌に尽くし難い思いで溢れています。

 小学校1~2年生当時、「ツェルニー30番練習曲」の教本が600円で、消費税が3%だと印字されているのを見て驚愕。

 

 小学校4年生の頃まで習っていた先生の前でショパンの「革命のエチュード」を演奏したらどんな反応をされるだろうか…。

 子どもの頃の先生には全く連絡を取っていないのですが、あの頃が有ったから今が有ると思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 …実際お会いしたら、「こんなに女性らしくなっているとは思わなかった」と云う点で驚かれそうですが…。