留学カウンセラーという仕事は、嬉しいこともあれば、
胃に穴が開くほどハラハラドキドキする場面にも直面します。
私とお客様のいろいろなエピソードを紹介したいと思います。
実話と信じたくないようなエピソードも、ほんまに実話です。
出発当日に"留学を取りやめたい"の電話が・・・
初めての留学ということもあり、不安とチャレンジしたいという
気持ちが両方あった、A子さん。大人しいタイプの学生さん。
留学を決意するまで、それはそれは時間がかかりましたが、
出発日を決まるのも、それはそれは時間がかかりました。
留学プランは、語学留学。
最終的には、期間は3ヶ月で、国はオーストラリアと決めました。
不安だったら、もう少し期間を短めにしてみては?とアドバイス
してみたものの、チャレンジしてみたいとのこと。
不安になったら、すぐ私に電話をかけるA子さん。
出発前には、お母様から御礼のお電話を頂いたほどです。(笑)
出発前日には、"頑張ってね、行ってらっしゃい!!"と電話をし、
子供が巣立っていくような感覚に陥りました。
が、しかーーーーし!!
なんとなんと、彼女は出発当日、空港で"やっぱり行きたくない"と
言い始めたのです!!!
お母様もパニック。
私あてに、お母様から連絡が入りました。
"娘が行かないって言っています。"
えーーーーーっ
と、思わずお母様に叫ぶ私。
お母様も"ここまで来て何言ってるの!?"と、さんざん説得した
ようですが、話は前に進まず・・・
結局、私が説得することに。
責任重すぎるよ・・・
直接A子さんと話をする。
空港に到着し、本当に3ヶ月も親のもとを離れて生活できるのか、
急に不安が襲ったとのこと。
そんなん、今までも不安に思ってたことやんかぁぁ
私個人の本音。でも、そんなこと、言えない。
"今まで準備頑張ってきたよね?"とか、
"空港って少し感情的になるから、飛行機乗ってしまえば
大丈夫だよ"などなど説得しても、だんまり。
もう、やけくその私は、
"そこまで行きたくないんだったら、全てキャンセルしましょう。
そのかわり、行かないんだったら、キャンセル料含め今回の
留学費用をきちんと親御さんに返すこと。あと、行かなかったことを
絶対に後悔しないこと。"
と言い切ってみました。
行きなさい!というと、もっと行きたくなくなると思ったので、
行かなくていい、という作戦をとりました。
なんや、私は交渉人か??という感じでした。
すると不思議。なんとA子さんが、
小さい声で、"やっぱり行きます”と言ったのです!!
念のため、もう一度、
"行きたくなかったら、別に日にちをズラしてもいいと思うし、
不安抱えたまま行かないほうがいいのでは?"と、確認。
それでも、"やっぱり行きます"と言うのです。
さっきより、少し大きな声で。
"そう決めたんやったら、オーストラリアでは絶対に弱音
吐かないで頑張ること。オーストラリアには、お母様や
私みたいに、弱音を聞いてくれる人はいないよ。"
と、釘をさしました。
"はい、頑張ります・・・"と、どこか頼りない声。
ほんまに大丈夫かなぁ、と、ぶっちゃけ心配な私。
こうして、私を最後まで親のような気持ちにさせるA子さんは
オーストラリアへと飛び立っていったのです。
出発当日までいろいろやらかしてくれるA子さんでしたが、
なんと3ヶ月後に、オーストラリアの写真を持ってオフィスまで
私に会いに来てくれたのです。
きゃーーーと思わず抱きしめてしまいました。
話を聞くと、最初はホームシックで泣いていたとのこと。
やっぱり・・・
でも、
"勇気を出せてよかったと思います。"
と、言ってくれた彼女のはにかんだ笑顔を私は忘れないっ
A子さん、今は何をやってるのかなぁ。
このblog、見てたりして!!