クレマチスは珍しくもないありふれた花で、わざわざご紹介するまでもないのだが、
このクレマチス、今朝咲いたばかりでまだ花びらが広がり切っていない。
すぐ隣にもう一株のクレマチスが植えてあって、そちらが咲くのはもう少し先になる。
問題は種類の異なる二株を隣同士に植えたことにあった。
まだ咲いていないのは「籠口(ロウグチ)」という種類で、釣鐘型のクレマチス。
花の形が風車型と釣鐘型と異なるだけでなく、もうひとつ性質に大きな違いがある。
クレマチスはテッセン(鉄線)とも呼ばれるようにしっかりした蔓状の茎をしていて、その茎に毎年花を咲かせる。
が、籠口はシーズンが終わると茎が枯れてしまうので地上部は切り取る。春になると新しく芽が出て蔓を伸ばして花を咲かせる。
さて、問題は、4年前だか5年前に妻が両方の蔓を根元から切ってしまった。
翌年、風車型のクレマチスは芽を出さなかった。
その翌年も芽を出さなかった。
もう枯れたと諦めた。
その諦めていたクレマチスが蔓を伸ばし、蕾をつけ、そして今朝花が開いた。
もう諦めていたのでその後蔓が伸びていたのかどうか確認していない。
もし、4年も5年も根だけで生きていたのだとしたら、にわかには信じがたい。
蕾を発見した時には少なからず驚いた。
いずれにしても、生き返ってくれてうれしい。