東京からお客さんがいらっしゃいました。
リクエストは「京都らしいお店」。
むむ!ボクが一番弱いジャンルだ(笑)
これは困りました・・・。
ネットであれこれ調べるのもいいのですが、
せっかくなので京都のお店に詳しい方へ連絡。
「まだ新しい、隠れ家的ないいお店があるよ」ってことで、
今回はこちらの「吉上上」さんを教えてもらいました。
柳馬場六角というなかなか渋い立地。
柳馬場はいろんなお店があって楽しいですよね。
お店に入ると、そのきれいさにビックリ。
どこで靴脱ぐんですか?と聞いてしまったくらい。
まるでだれかの豪邸に招かれたような感覚で、
その階段も靴のまま登っていくという不思議な感覚。
この日は残念ながら離れに予約が入ってまして、
こちらの個室に通されました。
このお部屋がまたキレイで
ちょっと物怖じしちゃうくらい。
ほどなくしてお見えになったお客様方。
やっぱり「京都にいく」というのは仕事とはいえ
テンションがあがるみたいで、皆さんご機嫌。
女性のお姉さまばかりでしたので、
さっそくいろいろと買い物もされてきたようです。
さっそく、冷たい山廃の吟醸酒でカンパイ!
日本酒の乾杯でスタートなんてステキでしょ?
お通しの一品は子持ち昆布。
すがすがしい柚子の香りと楽しげな食感。
お刺身、出てきました!
ご一緒した皆さん方はかなりお酒好きな方とのことで、
それならきっとボクとも気が合うはず(笑)
「吟醸は最初の一杯くらいでいいですよね」
というボクにみなさん即効で同意してくれます。
飲むペースがボクと同じか
それ以上の早さですから、負けていられません。
お刺身もきたことですし、純米酒へチェンジ。
食中はやっぱりこれくらいが一番合う気がします。
うんうん、お刺身がさらにおいしく感じられる時。
こればっかりはやっぱり日本酒ですね。
お刺身、お酒、それぞれ単独でいただくよりも
一緒にいただくとさらに美味しいというお話。
ブログ上はしっとりと進行していますが、
実は杯はハイペース(笑)
最初はお互いに遠慮気味だった宴席も
だんだんと地が出てきて盛り上がってきました(笑)
酒リーマンはパワフルな女性陣にタジタジです。
いかんいかん、やわらぎ水、いただきましょう。
このままじゃ振り切ってしまいそうです。。
お吸い物がきました。鯛と出し巻き。
うーーーん!!京都らしい優しい味わいがいい。
でもお吸い物に出し巻きってあまり見ませんね。
おでんもこんなステキな演出で出てきました!
まるでフレンチのお皿!?そこへおでんとレンゲが。
京都のおでんらしい、おダシの味わいがはんなり。
すーっとしみこんでいくような美味しさ。
こういうの好きですね。
日本酒がほんと美味しい。
実はこちらの吉上上さんはブライトンホテルの
総料理長もされていた原田充郎さんのお店なんだそうです。
料理の鉄人で鉄人を破ったことでも有名な方だとか。
ごめんなさい。ボク、全然知りませんでした・・・。
いよいよ、お料理の方も力強くなってきました!
こちらは甘鯛です!!
ごめんなさい、お料理名は忘れてしまいました。
下にはマッシュポテトのようなじゃがいも。
これは美味しい!すばらしい!
もはや和食の世界は軽く飛び越えてしまってます。
かといって奇をてらっただけの創作とも違う。
しっかりと馴染んでいます、全体が。
そして、これだけの触れ幅がきても受け止めるのは
日本酒、それも今回は純米酒。
やっぱり日本酒はお米=白ごはんですね。
どんな味わいも受け止め、馴染ませ、寄り添う。
わーーーっ!大好きなのが登場です!!
ここでこういった「ちょこっとお寿司」ってうれしい!
お寿司ってなんども書いていますが、
ごはんにもおつまみにもなる素晴らしい発明ですね。
それでいてハンディだし、持ち運べるし。
ご存知の通り、超サバ好きのボクとしては
当然にしてサバ寿司も大好物!
この「なれた」感じがいいんですよね~。
あぁ、もうヨダレでまくり。
それにしてもサバ、肉厚だワ。
食べ応えバツグン!
日本酒の方はもう小さいグラスでは面倒だってことで
うすはりグラスの大き目のでいただいてます(笑)
しかもお酒の方も一杯ずつは面倒なので、
いっそのこと、一升瓶でご発注~~っ!!
さすがのお酒好きの集まりですね。
しかもやっぱり怖いくらいに意気投合!!
「なんで今の若者は酒を飲まないんだ!」
と、熱弁をふるうお姉さま方。
なんだかボク、叱られてるみたい!?
いよいよ、メインです!
ごぼうのアナゴ巻きとわさびのサイコロステーキです!
キャーーーッ!わさびたっぷり!!
でもこのわさびが辛くないんです。
すがすがしさだけをお肉に残して消えていきます。
そのわさびの力も借りてお肉がまた素晴らしい!
絶妙な焼き加減で、その旨みを封じ込められたお肉。
噛むごとにあふれる肉汁はただ「甘い」の一言。
わさびの爽快さがも手伝って官能的ですらあります。
ここに流し込む冷たい純米酒はもはや神の液体。
さらに進行する化学反応は人知を超えた錬金術。
あぁ、素晴らしきコラボレーションです。
しかしこうやって全体を眺めてみると、
全体のコース立てはまるでフレンチのそれですね。
前菜からスープが来て、お魚、お口直し?、お肉という順。
それを和の文脈の中で仕立て直した演出です。
それにしても日本酒というのは怖いですね。
1本でこれ全部を通せてしまう。
ワインだとこうはいきませんから。
さぁ、いよいよ最後です。
こんな風にでてきましたよ!
そうですね、お茶漬け。それもうなぎだー!
やったーーーっ!
このちょこっとお茶漬けもいいですよね~。
京都でお茶漬けでも「帰ってください」じゃないですよ(笑)
そもそも、そういう意味ではないですしね。
お茶といってもおだしのお茶漬けでした。
さらさらっといただきつつ、贅沢度100%のうなぎ。
あぁ、身体に染み渡るこの感覚。
お茶漬けでも飲めてしまうのはボクですけど。
この後、確かデザートがあったはずですが、
写真は撮り忘れちゃいました、ごめんなさい。
いやぁ、それにしてもやはり素晴らしかったですね。
ただの和食ではおさまりきらないアイデアの数々。
それでいて一品一品、さらにはコース全体が
統一された世界観をもって届けられるという。
心から美味しくいただけました。
ありがとうございます。
そして、すでに「昔から友達だったのでは!?」状態の
ボクたちはお店に似つかわずに大盛り上がりです!
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吉上上
京都市中京区柳馬場六角下ル井筒屋町404
075-241-7576
http://r.tabelog.com/kyoto/A2602/A260202/26016763/