今、京都でもっとも話題のイタリアンの一つ「リストランテ・オルト」さん。
ボクの周りのグルメな女性方の間でもこちらのお店は人気のようです。
なんでもこちらは京野菜をふんだんに使ったイタリアンがいただけるとか。
「オルト」というのは菜園という意味なんだそうですね。
そんなリストランテオルトさんにお邪魔してきました~。去年の秋の頃・・・。
ボクにしては珍しでしょ?イタリアンのお店なんて。
今回はちょっとわけありまして特別なコースをいただきました。
まずは「コッペガニとわさび菜のパルフェ」
見事な色彩のマジックで上下に2色のジュレの階層になっているのです。
中にはカニとわさび菜の味わい深くも清々しい絶妙な取り合わせ。
これは美味しい!すごく飲みたくなってしまう味わいです。
こちらオルトさんのシェフはフレンチの経験もおありの方だそうで、
だからこそ、こうした単純なイタリアンとは思えない一品も素晴らしいのですね。
パンもいただきながら、この日は半分会食でもありましたので人生の先輩方と談笑。
もっぱらお酒と食べ物トークになりましたが。
やっぱり関西の方はトークが冴えてる~!
緊張するボクに気を使っていただき、ところどころにジョークを入れてくださって。
ありがとうございます。
続いてこれまた見事な極彩色の一皿が登場しました!!
「寒ブリと根菜のタルタル 旬の野菜の取り合わせ」これは美しい!
こんな風に野菜を使うのですね~!!
見ている方もうれしく元気になってくるようなビタミンカラー!
そしてまたこの寒ブリのタルタルのところの美味しいこと、美味しいこと。
もう涙でそうな程にお酒が美味しく感じられるのです。
ブリ自身のもつナチュラルで大いなる甘み、つまりはうま味を存分に感じられます。
もうだいたい、このあたりですっかりオルトさんのファンになってしまいました。
そして、これまた素晴らしきお皿で登場しました一品はフレンチテイスト。
「聖護院かぶらのスープ ドライトマト風味の大根とトロのあぶり」
ここにも絶妙に京野菜が使われているのです・・・が、
中に沈んじゃってるところは見えなくてごめんなさい。
でもこのトロの炙りを蕪のスープでいただくというのはない経験ですね。
どこまでも広がる優しい甘みの蕪のスープはともすると味がぼやけがちにも
なりますが、そこはメインじゃないので、あえて脇役ということで。
こんな風にいただくとトロもまったく違った印象です。
ボリューミーなんだけど、重さを感じさせないところがステキ。
ここでわかりやすくイタリアンらしさが出てきました!!
「柚子胡椒のフェットチーネ スモークしたカキと九条ネギのソース」
これまた、なーんて贅沢なフェットチーネでしょう!!
カキと九条ネギとトマトという想像もつかない組み合わせの中で、
ほのかにかおる柚子胡椒が練り込まれたフェットチーネ!
この感覚がオルトさんのすごいところかもしれません。
本格的なフレンチとイタリアンなんだけど、やっぱりシェフご本人のマインドは日本人だという。
いわばフランスとイタリアと日本のいいとこどりのような。
そして単独でそれぞれがあるのでなくて、もっと有機的に結びついてさらに高まっている。
そんな発想や技による、京野菜ふんだんの素材たちは本当にうれしそう。
お皿の上で踊っているかのような、そんな元気な1品1品ですね。
いやぁ、美味しいですぅ~!!
オルトさんをご存知の方なら、今回のメニューは少し変わっていると思うでしょう。
実は今回のこの特別なコースは一風変わった試みだったのです。
なんと日本酒に合わせているんですよ、これら全てを。
だから仏・伊・日のうち、今回は「日」の部分がクローズアップされているような気がします。
ボクも初めてうかがったのでなんともいえませんが、
おそらくいつもとは全く違ったコースの組み立てになっているのではないですかね。
それにしてもこのコースは素晴らしい。
日本酒に合わせるからといって単純に和テイストを入れればいいというものではないでしょう。
ご本人のもつ発想と技を最大限に活かしながら、また新たな形で昇華させているのですね。
その昔「フュージョン」というのが流行りましたが、そんな安っぽいものではありません。
しっかりと地に足ついたそれぞれの良さを、要所要所で吟味されて
お互いにお互いが活きるように配慮され、花開いている。
そんな絶妙なバランスの極みともいえそうな一つの芸術の世界ですが、
日本酒というのはやっぱり懐深く受け止めてしまう。
母親のように包み込むようであったり、恋人のように優しく寄り添うようであったり・・・。
いよいよ最後にメインの登場です。
「鴨のロースト カレープラントの香り カリフラワーソース」
来ましたね~!!!最後は鴨ですか!!ひやーっ!!
これまたなんと贅沢な肉厚な鴨でしょうか!!!
ダーイナミック!!!うンまそーっ!
これはジビエ好きのハートをガッチリと掴みますね。
鴨ならではの野趣あふれる味わいがありながら、カリフラワーソースのおかげかな、
どこか全体として優しい印象を受けます。
ガッツガツの「鴨オーイエーッ」!な感じではなくて、マイルドな繊細さ。
それでいて鴨のもつワイルドな風味は決して損なうことなく、ふと鼻に香る。
このあたりもすごく考えられた一品ですよね~!
いやーん、美味しいー!というか、もう酔っ払い~のボク(笑)
デザートには「金時人参のクレームブリュレと海老いもジェラート」
ここでも京野菜が活かされています。
クレームブリュレも優しい甘さ。
これでも日本酒が飲めちゃうようなところが素晴らしい。
まだ明るい時間のお店の外観です。
京都の中でもかなりマニアックな通りにポツンとあるお店。
今ではすっかり有名店ですが、
なんだか人には教えたくないような隠れ家のようなたたずまいですね。
ぜひまたうかがってみたいですね。
でも男ばっかりの酒飲みではダメですか?やっぱり!?
ごちそうさまでしたー!!!
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リストランテ オルト (RISTORANTE ORTO)
京都市中京区衣棚通三条下ル三条町337-2
075-212-1166
http://www.ristorante-orto.jp/
http://r.tabelog.com/kyoto/A2602/A260202/26006883/