たまに見かけるお子様ひとりでのご旅行。
大体は海外に単身で住んでいるお父さんに会いに行くため
あとは学校の長期休みで日本の親戚のお家に遊びに行くけど、ご両親はついていけないってときにお子様ひとりで乗ってくる。
地上では地上職員が、飛行機に乗る瞬間から私たちCAが面倒を見ています。
この前あったちょっとしたハプニング
地上職員さんからバトンタッチした女の子は
ひとりで旅行できるギリギリの年齢6歳のみきちゃん(仮)。
単身赴任のお父さんにひとりで会いに行くとのこと。
華奢でとにかく小さくて、ひとりで飛行機乗るなんて、ましてや国を超えるなんて
私が彼女であれば絶対に親に泣きついて、付いてきてもらうと思う
とりあえず親近感を持ってもらおうと
「みきちゃん!お姉さんがみきちゃんのお世話する✈✈✈です!よろしくね!」
とご挨拶。
緊張している様子もなく、おしとやかなみきちゃんはニコッと微笑みかけてくれた。
隣にはひとりでご旅行している日本人のお姉さんが座って、その方にも一応簡単に事情を説明。
この方が本当に感じの良い方で、このフライト中ずっと助けていただいた。
食事のサービスが始まって、真っ先にみきちゃんに食事を出そうと思い何を食べたいか聞きに行ったんだけど
とにかく恥ずかしがってなのか何も喋ってくれない
となりのお姉さんも(私なんかよりみきちゃんとすっかり仲良し)
「みきちゃん、チキンとパスタどっちがいい?」と聞いてくれるんだけど
ニコニコしているだけで一向に口を開いてくれず、粘りに粘ってパスタがいいと判断。
パスタを出して、サービス始めて、ちょっとみきちゃんの様子を見に行くと全く口をつけてない
「みきちゃんお腹空いてないの?それともチキンのほうがいい?」
と聞いてももじもじしてやっぱり何も喋ってくれない
とりあえずチキンのメインコース持っていって見せて「こっちにする?」
って聞いたら軽くうなずいて交換してあげた。
結局チキンも半分も食べていなかったからあんまり口に合わなかったのかな?と思った。
その数時間後、みきちゃんの近くでカップラーメンを食べているお客様がいて
みきちゃんが「私もカップラーメンを食べたい!」と初めて自己主張してくれた
ただあいにく、カップラーメン切らしていてみきちゃんに
「カップラーメンないの、ごめんね。ビスケットならあるけどどうかな?」
って打診してみたけど、「カップラーメンが食べたいの〜」と半べそ状態。
隣のお姉さんと一緒に慰めて、なんとか気を取り戻してもらったんだけど
食事の時にちゃんとカップラーメンもあるよと言ってあげればよかったかなと反省。
(でも小さい子にカップラーメンってなんか抵抗あるんだよね。。)
飛行機では機内に搭載されている資源にはどうしても限られていて
たまに特別食が必要だったお客様が特別食の注文を忘れて
「機内食食べれないから(基本的に肉か魚入り)、特別食のご飯ない?」って
聞いてくるんだけど、ないものはなく。。
結局は特別食の内容によるけどフルーツとかパンとかそういうものしかご用意できない。(あればだけど)
きっと飛行機に乗りなれていなくてとかただ忘れてしまってとか
色んな事情があるんだと思う。
だから私としてはできる限り、あるものの中で満足していただけるものをご用意したいとは思っているんだけど
どうしてもご希望にかなわないときがある
そういうときに「ありがとう、これだけでも十分だよ」って言ってくださるお客様と
明らかに不満気なお客様と分かれるんだけど、
後者のような方だと、私も乗務員とはいえ人間なので、なんだかな〜と思うことがある。
素敵なお客様に出会っても、なんだかな〜と思うお客様に出会っても
私が思うことはひとつ
私も人様にはこういうふうに接することのできる(または接しないように心がけられる)人になろう
ということ。
そういえば、小さなお子様のひとり旅の話に戻りますが、
たまにファーストクラスやビジネスクラスでひとりで旅行している子もいる
こんなに小さなときから贅沢させてしまってもいいものなか〜と考えてみたり
でも世の中には想像もできないような裕福な方々がたくさんいるので
凡人の私には理解できないということで結論付けてます