化学物質過敏性(CS)とは、身の回りの様々な化学物質に反応する病気です。数年前にテレビでCS患者さんを見た時、本当に怖い病気だと思いました。
その時は、まさか自分が発症するとは思いもしませんでした。
ネットで情報を集めていると「CSなんて存在しない。精神的なものだ。」などとおっしゃる方々がいます。
ブログを立ち上げると、このような書き込みをする方がいるかも知れないので、先に書いておきます。
気のせいではありません。気のせいなら、撒くところを見ていない、臭いのしない薬剤散布に反応するのはおかしいからです。
CS患者は、ただでさえ周囲の人の無理解や、今日どこでどうやって寝るか。今、何を着ればいいのか。何を使えばいいのか。何を食べればいいのか…という問題に突き当たりやすいのです。
どうか、CSが存在するかなどの議論は、健康な方となさって下さい。
【2019.1 追記】
化学物質過敏症に対するよくある誤解について書いておきます。
「空気も水も化学物質だから反応するはず。空気や水は大丈夫なのに、特定化学物質にだけ反応するのはおかしい」とおっしゃる方がたまにいます。
これは「食物アレルギーなら、全ての食べものに反応するはず」と言ってるのと同じようなものだと私は考えています。
化学物質過敏症はたぶん解毒が追いつかないような状況なので、過敏度がさがれば生活しやすくなります。
その反面、悪化していくと自然な環境の中にもいられなくなるケースがあります。
この病気が恐ろしいのは、反応物質との接触が増えれば増えるほど、さらに反応する物質が増えていくという、坂道を転がり落ちるようなスパイラルに陥る場合があることです。
安心して空気を吸える場所がないわけですから、肉体的にも精神的にも追い詰められます。
安全な食べ物、水、着るもの、住むところ…。お金がかかる上に就労が難しくなるので経済的にも大変です。
化学物質過敏症は環境病です。上手く対策できれば改善しますが、それには環境の改善が必須で、周囲の方々に協力をお願いしなければなりません。
食べ物は食べるか食べないかの選択が可能ですが、空気はその場の空気を吸うしか選択肢がありません。
健康な方が合わせていくのは大変だと思いますが、それが『あなたが化学物質過敏症を発症するリスクを減らすこと』に繋がります。
日本では現在、人口の7.5%が化学物質過敏症を発症しているとされています。
まずは柔軟剤の使用を見直すことから始めてみませんか?