今日、実家に行った時に偶然、

向かいに住む幼馴染の同級生(女)に

出会った


コロナになってからほとんど

会ってなかったから、2〜3年ぶりだ


同級生のM香は結婚しているが、

子供はいない


もちろん、長男の事も知らない




M香「久しぶり〜

娘、大きくなったね〜何歳?」


私「今年から小2だよ」


M香「もう、そんなに〜?

早いね〜!」


たわいもない世間話が始まった


そして、娘だけいるのをみて、


M香「あれ?もう1人は?

下にもう1人いたよね?」


私「……」


私は目を閉じたまま、首を横に振った




どう話そうか


もう、誤魔化せない


私「実は…」


長男は亡くなった事を伝えた




M香「え?ほんとに?

冗談じゃなくて??


そっかぁ、大変だったんだね…」


亡くなったのは2年も前の事だったし、

M香は産まれた時にみせて以来だった

から、そこまで重い空気にならなかった


M香はわりとあっさりとした性格だったし

暗い雰囲気にならないようにしてくれた




何となく寂しいまま終わりたくなくて


私「ちょっと待ってて!」


と言って、実家で寝てた赤ん坊を

わざわざとってきて、M香にみせた


私「出産した…」




びっくりだよね


ちょっと会わない間に、子供を亡くし

そして新たに子供を産んでいるのだから


それから、長男を亡くしてから次男を

授かるまでの事を、淡々と話し始めた


M香「私はもう、(妊娠は)無理だなー

顕微までやったけどさー」


顕微…


私は人工授精までしかしてないから

体外授精からの事は実はそんなに

詳しくない


M香「不妊治療でもう、最後の最後

までやったけど… もう、諦めた


ほんと、しんどくて

お金もかかるし…


年間100万以上はかかったと思う」


M香もしんどくて辛い思いを

たくさんしたんだろうな




不妊治療しても授かれなかったM香


授かったけど、亡くしてしまった私




時々、思う


もともとあったものがなくなるのと、

最初からないのでは、どっちが

よかったのかな、なんて


バカな事を考えてしまう



そんな事、比べてもどうしようも

ないのに





世間話をするには、私達には

時間が経ちすぎていたけれど、


まるで昨日まで会ってたかのように

自然に話せるのが、さすが同級生だ




誰かに、長男が亡くなった事を

ちゃんと話したの初めてかもしれない




もうすぐ3回忌だ




一つの区切りをつける時