息子の一周忌に現れなかった母親
それは私の事だ
「具合が悪い」と言って行かなかった
一周忌が近づいてくると、母や義母が
一周忌はどうするのか?と聞いてくるのが
苦痛でならなかった
もう何もしたくないのに
心の中で想うだけではダメなのか
経を読まなければ気が済まないのか
あの黒くて暗い雰囲気が嫌いだ
最初から行くつもりもなかった
最低な母親だと思われたかもしれない
体調が悪かったのは本当だった
でもそれ以上に大勢の人がいる場へ
出向く気にはなれなかった
たくさんの人達に話しかけられるのは
精神的に疲れる
一周忌は実家で行われた
両親と義母、母の宗教仲間の人達が
集まった
兄弟や甥、姪は呼ばなかった
パパには申し訳ない事をした
直前まで「行かない」事を言わなかった
だけど、理解してくれた
黙って娘を連れて実家に行ってくれた
私は家で1人、ベッドに横になって
ぼんやりしてた
ごめんね、弔ってあげる事もできない
一年たっても、受け入れる事は出来なかった
新たな生命を育みながら、
この消える事のない喪失感と共に
矛盾を抱えながら一生を生きていく
私には、少しハードモード過ぎたよ