「キースさん(後編)」
キース・リチャーズと並んで近鉄電車に乗った。
急行の止まらない、陰気な駅についたら、
とぼとぼと10数分歩いて、
とりあえずキースの自宅へ。
ちょっと汚い普通の家だった。
そしてちょっと汚い雑種の犬が僕に向かってウー・ワン!と吠えた。
キースはその犬を「よしよし」と撫でて、
「押さえとくから、今の間に家に入ってくれ」。
言われるまま、ドアを開けて家に入ったら、
そのタイミングで廊下のドアもガチャリと開いて、
トイレの水を流す音とともに、小太りのおばちゃんが出てきた。
「アラ?」
「あ、お邪魔しまーす!」とさわやかにあいさつしたけど、
キースが「これ以上話すな」とばかりに「行こうぜ」と2階の自室に。
階段を上っているとおばちゃんがキース・リチャーズに、
「○○ちゃん、お母さん
これから○○さんのところのお通夜に行ってくる」と声をかけた。
「うるさい、ババァ!ぶっ殺すぞ!」とキースさんはなぜかオカンムリ。
(「おかん」だけに)
キース・リチャーズの部屋に入ると、
いきなり特大の堀ちえみのポスター。
「まあ、座って」と言われて床に腰を下ろすと、確かにストーンズのレコードはほぼコンプリートしていた。
ステレオの電源を入れて、
「好きなん聴いてて」って降りて行った。
とりあえず、部屋を見渡す。
フェンダーのテレキャスター、
フロントにザグリ入れて、ハムバッキングが搭載されている。
なるほどキースだ。
惜しむらくは、6弦のペグは外しておいて欲しかったな。
階下でまた親子げんか、はじまる。
「うるさい、ババァ!死ね!」
シャーとふすまが開いて、キースが戻ってくる。
手には缶ビール2本。
「まあ、飲み」と言って、ビールをカシュっと開ける。
だけど、親子げんかのポテンシャルが激しかったとみえて、
缶を開けた途端、泡がプシャー!
うろたえるキース。
まあ、そんなこんなでようやく落ち着いて、グビグビっとビールを飲みながら再度部屋を見渡すと、
Hなビデオが大量にあった。
話を聞くとキースさんはレンタルビデオ屋で働いており、
なんでもダビングが可能なんだそうだ。
いい友達になれそうだ!
(とはいえ、当時の我が家には、
父親がゴルフコンペのブービー賞で貰ってきたビデオデッキが一台しかなく、
一人でビデオ鑑賞など至難の業だったけど)
いろいろストーンズ談義をしていると、
お待ちかね、キース・リチャーズがテレキャスに手を伸ばした。
くわえタバコの煙で目をしかめながら、
ポロロンとブルースのフレーズを弾くんだけど、
これがなかなかうまいのだ。
うまいんだけど、キースさんはお酒が弱いようで、
自分でギターを弾きながら、
徐々にウトウトまどろんでいくではないか。
最初は悦に入って、目を閉じて弾いていると思っていたけど、
そのうちコックリ、コックリ舟を漕ぎ出し、
しまいには灰皿が乗ったテーブルにゴンと顔面を打ちつけた。
聞けばこの癖のせいで、前歯が欠けたんだとか・・・。
「アイタタ・・・ギター弾くと眠たくなる・・・」と照れるお茶目なキースさん。
大丈夫か、この人?
「・・・で、いつにする?」
「へっ?」
「スタジオ」
って、まだミックとキースがそろったばかりで、
チャーリー・ワッツも、
ビル・ワイマンも、
ロニー・テイラー・ジョーンズ(誰やねん)も見つかっていない。
ただ、不思議な縁というのがあって、
それから1ヶ月もしないうちに、メンバーが揃うのだ。
で、この続きは…
気になるところですが
まだ書かれてなーい
p(´⌒`q)
気になる終わり方するな~続きを書け~とただいま催促中です!