こちらの作品は私のオリジナル作品です。
他サイトで投稿しているものをこちらで載せています。
盗作では有りません。
ポケクリとこちら以外で見かけた方は御一報下さい。


本当は、ずっと


不安だった



澄舞の姐さんは


本当に、私を一の妹弟子と



思うてくれてたんか



不安で不安でたまらんかった



仮身請け先の旦那に恋しとったのも知らんかったし…………



死のうとしているなんて…………


気づかんかったから…………



せめて、好きな人が出来たこと位、言ってくれてたら…………


本身請けの話が来た時



私が身代わりに嫁ぐことだって出来たのに……………




そうすれば……………



姐さんは…………



今も死なずに…………身請け先の旦那と幸せになっていたはずなのに……………………



「…………ひっ、………うっ………ぁねさんは…………あちき……を…………ほんまは………嫌って………っ、………ぉった………んかな?…………ふっ………」 


「………違う、違うんや

澄舞は…………夕蘭を大層大事にしとったんぇ?」


伊里早の旦那は、震える声で、言い放つ


「なぁ、夕蘭

澄舞はなぁ?

お前のそのひた向きさが、心配でならんかったんよ?」


「…………ふっ……あちき………の?」


「そや……………

お前は、澄舞や下の娘らの為なら

自分を不幸にしたってなんでもしよ思うやろ?」



私は、静かに、ゆっくり頷く


大事な人達守るためなら、なんだってする



「ほらな?


それが………………澄舞には、心配でならんかった所やったんや」



今一わからず、首を傾げてしまう


そんな私に、伊里早の旦那は、頭をゆっくりなでながら、続きを話し始める