こちらは他サイトで書いている私のオリジナル作品です。
盗作ではありません。
しかし、ポケクリとこちらのサイト以外で見かけた方はご一報下さい。






「…………どういう事ですかそれは…………」


私は、話の内容が上手く把握出来ずに首をかしげながら問う


「……………大旦那様には、この赤潮を含め…………身請けをして下さるといった条件が課せられていたのです


あの時、ここ赤潮は、火の車でした


仮身請けになる年までは、ここ赤潮で暮らしていた娘らを、養う金が底をつきかけていたんですわ


わしらは、他と違って、毎月金は入らん


だが、借金のかたに売られてくる子供が後を断たずに、こちらに流れてくる


どうしたらいいのか、頭を悩ませておった処に、大旦那からその話を受けたんですわ


正に神の声でした……………」


目を瞑り、ボソボソと呟く

私はただ、旦那を見つめるだけ

「…………わしらは、その条件を一返事で了承した


旦那と歳が近いなら、澄舞が一番だと、すぐに連絡をとり、話を進めたたんやが………………


ある日澄舞は、…………自ら命を落としてしまったんですわ……………パニックを起こしたわしらは、夕蘭にその日のうちに了承をもらい
そちらに出向く事になったんです」

旦那は、苦い顔で言い放つと、私をみる


「……澄舞が、自ら命を絶った理由は、未だにわしらにはわかりませんが、夕蘭だけは…………その理由をわかっとるのではないかと思っておりますんや…………

あの子は、昔から澄舞の為だったらなんでもしようとする子でした
今回の身請けも、直接ではないにしろ、澄舞から託されたのではないかと、見とるんですわ
夕蘭が、あなたに辛く当たってしまうんは、こういった理由があるからだと思います

ほんに、あなたにも、夕蘭にも…………わしらはつらいめに合わしてしもうとる


幸せを願って仮身請けをはじめたはずなのに………………


存続を優先して夕蘭を犠牲にしてしまったんですわ



ほんに、ほんに堪忍です若旦那」


旦那は、ゆっくり頭を下げ、土下座をする


私は、慌てて旦那を起こした


「赤潮の旦那、悪い思うなら、どうかここに残っている娘達を、幸せにしてあげてください


それが、彼女への償いになります」



突然の話に内心パニックを起こしていたが、赤潮の旦那を攻めることはできない
Candyからの投稿