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「…………けんど、
あちらはんは姐さん希望で身請けを申し出たんやろ?
私が行っても、同じ条件が効くんかぇ?」
私は、力なく言う
ここの話には私も協力したい
どんな時でも、無理はさせなかったこの旦那と女将さんには、多大な恩がある
心苦しいが、請け負うしかない
でも、一番のその条件が、私が行って効くのか心配だった
「…………それは心配いらん
あちらの希望は…………ここ赤潮の出なら構わないとお達しだったからな……………」
「………………なんですの、それ…………」
旦那の話に一瞬耳を疑う
「…………彼方の若旦那の嫁がどうしても欲しいとのご所望でね
名のある娘さんの方が売りにはいいんだが……………
生憎嫁となる娘が身近にいないらしくてな……………
他の遊女達は、旦那達が意地汚いやり方で身請けを成立させようとするから
赤潮の出を頼みたいと言ってきた
お前達は、仮の身請け人達が請け負い、真っサラな状態が多いからな」
「…………ほんなら、
姐さんは…………好きになって身請けされるわけじゃなかったんですね……………」
私は、力なく呟くと…………ゆっくり立ち上がる
「夕蘭…………」
「…………身請け、受けます…………今は、一人にさせてくんし…………」
それだけ言うと、私は部屋を出ていった
「…………姐さん……………」
私は、姐さんが身請けされていた屋敷の旦那に頼み、使っていた部屋を案内してもらった
机の前にに座り込み、辺りを見回す
書き物が好きだった姐さんの部屋は、沢山の筆や紙が飾られていた
「…………………なんやろ、これ………………」
一通り見回していると、窓の近くにある一冊の本の隙間に、長い半紙を見つけた
気になって広げてみると、姐さんの綺麗な字体が3つ連なってかかれてあった
「『うちは身請けは望まんし
ここの旦那に恋い焦がれてます
叶わぬ恋なら 先にあの世に………』
姐さん……………まさか…………」
私は、ホロホロと引っ込んだ涙をまた溢してしまう
そして、紙をもじると、もう一枚重なってあることに気付き、裏をみる
「『赤潮の旦那に女将さん
何より夕蘭やね……………
先に逝くこと許してくんし…………
仮の身請けの旦那には内緒やで?
うちのわがままやき…………
迷惑かけてすまんなぁ…………』
姐さん……………
あい。
この事は他言無用
あの世で……………しあわになってくんし……………」
最後は涙声で、その場に蹲りまがら、最後の言葉を発した
姐さん
見ててくださいな
私は、明日から立派に姐さんの代わりに勤めを果たします
何があろうと……………勤めてみせます……………
「…………けんど、
あちらはんは姐さん希望で身請けを申し出たんやろ?
私が行っても、同じ条件が効くんかぇ?」
私は、力なく言う
ここの話には私も協力したい
どんな時でも、無理はさせなかったこの旦那と女将さんには、多大な恩がある
心苦しいが、請け負うしかない
でも、一番のその条件が、私が行って効くのか心配だった
「…………それは心配いらん
あちらの希望は…………ここ赤潮の出なら構わないとお達しだったからな……………」
「………………なんですの、それ…………」
旦那の話に一瞬耳を疑う
「…………彼方の若旦那の嫁がどうしても欲しいとのご所望でね
名のある娘さんの方が売りにはいいんだが……………
生憎嫁となる娘が身近にいないらしくてな……………
他の遊女達は、旦那達が意地汚いやり方で身請けを成立させようとするから
赤潮の出を頼みたいと言ってきた
お前達は、仮の身請け人達が請け負い、真っサラな状態が多いからな」
「…………ほんなら、
姐さんは…………好きになって身請けされるわけじゃなかったんですね……………」
私は、力なく呟くと…………ゆっくり立ち上がる
「夕蘭…………」
「…………身請け、受けます…………今は、一人にさせてくんし…………」
それだけ言うと、私は部屋を出ていった
「…………姐さん……………」
私は、姐さんが身請けされていた屋敷の旦那に頼み、使っていた部屋を案内してもらった
机の前にに座り込み、辺りを見回す
書き物が好きだった姐さんの部屋は、沢山の筆や紙が飾られていた
「…………………なんやろ、これ………………」
一通り見回していると、窓の近くにある一冊の本の隙間に、長い半紙を見つけた
気になって広げてみると、姐さんの綺麗な字体が3つ連なってかかれてあった
「『うちは身請けは望まんし
ここの旦那に恋い焦がれてます
叶わぬ恋なら 先にあの世に………』
姐さん……………まさか…………」
私は、ホロホロと引っ込んだ涙をまた溢してしまう
そして、紙をもじると、もう一枚重なってあることに気付き、裏をみる
「『赤潮の旦那に女将さん
何より夕蘭やね……………
先に逝くこと許してくんし…………
仮の身請けの旦那には内緒やで?
うちのわがままやき…………
迷惑かけてすまんなぁ…………』
姐さん……………
あい。
この事は他言無用
あの世で……………しあわになってくんし……………」
最後は涙声で、その場に蹲りまがら、最後の言葉を発した
姐さん
見ててくださいな
私は、明日から立派に姐さんの代わりに勤めを果たします
何があろうと……………勤めてみせます……………