こちらの作品は、ポケくりにて公開中の作品です。盗作ではありませんのでご注意下さい。また、著作権は私にあります。似たような作品がこざいましたらご一報下さいませ。





「イヤや……………いやっ…………」



私は、久しぶりに声を上げて泣いた




泣いて泣いて




声が枯れるまで泣いた






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「……………なんですの


話って」




姐さんの体を見送った後、


私だけ赤潮の旦那に呼び出しを受けた



「…………夕蘭

お前に、頼みがあるんや」


「………頼み…………ですか?」

私は、虚ろな瞳で、返す


「………澄舞の代わりに、身請けを受けて欲しいんや…………」



「…………………はい?」




意味がわからず、疑問をなげる



「澄舞が決まっていた身請け元に、お前が嫁いで欲しい」


「なんで私が?

姐さんがなくなったんぇ?

帳消しやないんですか?」


私は、余りの怒りに早口で言い放つ


たった今見送ったばかりで、身請けの話を持ち出すなんて許せんかった



「普通ならな


だが、今回はそういかんのや」




旦那は、困ったように怪訝な顔をしると、うねるように口を開く





「身請け先は、大きな店を構えてるところでな?


名は与論橋屋


殿様が贔屓にされるほどの良品を扱っておる」



「…………それと私が代わりに嫁ぐことと関係ありんすか?」


低い声色で言い放つ



「……………この赤潮を含めて、

身請けなさってくれる事を約束してくださったんだよ」


「……………ここを?」


私は、驚きの声を上げる