【斜里】地域住民が夕食をとりながら交流する「夕方食堂」が27日、JR中斜里駅近くの憩いの施設「中斜里シャトラン」で初めて開かれ、園児からお年寄りまでの約35人がシーフードカレーなどを楽しんだ。多世代の交流を進める町のモデル事業で、本年度は町内各地でほぼ月1回開催する予定だ。
地域住民が参加した町づくりを目指す町の包括的相談支援体制整備事業(事業費2770万円、国の補助4分の3、町費4分の1)の一つ。高齢者や障害者の福祉事業を行う「ゆう悠」(斜里)が町から事業委託を受け、同社が展開する「TOMONI.COMMUNITY.LABO.」(通称トコラボ)が主催した。
この日のメニューはシーフードカレーのほか、ポテトサラダ、コーンスープ、フルーツポンチ。カレーのライスは中斜里自治会が非常用防災米として備蓄しているアルファ米を訓練を兼ねて使った。会場にはカレーの香りがただよい、同じテーブルを囲んだ住民の話が弾んだ。メニューは全て売り切れた。
園児の斎藤丈太朗ちゃん(6)は「みんなと食べることができて楽しかった」、無職の川崎直子さん(77)は「わいわいおしゃべりできて、アルファ米もおいしいなと思った」とそれぞれ話した。調理師免許を持ち、調理を担当した今村柚貴さん(19)は「今後も子どもたちが食べやすい料理を心がけたい」と力を入れた。
次回は10月で、場所は調整中。町は25年度以降について「モデル事業の結果を踏まえ、本格実施する方向で進めたい」としている。料金は基本的に高校生以下100円、大人300円。問い合わせはトコラボ、電話090・4848・1050へ。
夕方食堂で楽しむ子どもたち
2024年8月28日 18:38(8月28日 18:47更新)北海道新聞どうしん電子版より転載