釧路市が来年5月、東部子育て支援拠点センター(春採4)を市交流プラザさいわい(幸町9)に移転新設する「子育て支援総合センター」について、保護者からは「中心部にあるほうが通いやすい」など期待の声が上がっている。新施設では十分な遊び場を設けるほか、移転に伴い保育士の増員も図る。また、必要な行政手続きは近くにある市役所の各課窓口まで直接案内するなど、子育て世帯への支援体制を強化する。
 「中心部の他の施設を一度にまわれるので、楽しみ」。生後7カ月の長女と東部子育て支援拠点センターに通う市内の主婦橋爪あいさん(33)はそう話した。市内には現在、東部、西部、中部の3カ所に子育て支援拠点センターがある。東部の施設は築50年以上で老朽化していることから、市役所本庁舎と近い場所で業務効率化を図る狙いで、交流プラザさいわい内に移転する方針が決まっている。西部と中部はこれまで通り運営する。
 新施設は既存の多目的ホールを子供の遊び場とし、別室で子育ての悩みを相談できる。旧施設と同規模の広さで、保育士は4人増の10人を配置。利用者の相談内容に合わせて、市庁舎の各課窓口まで職員が同行し、必要な手続きを案内するなどサービスを強化する。
 移転後の東部地域では、望洋、緑ケ岡の各児童センター、桜幼稚園、おもちゃライブラリーの4カ所で、保育士への相談や親子遊びができる「出張ひろば」をそれぞれ週2回程度開く。1歳の長女と利用している市内の公務員土島順子さん(44)は「少し不便になるが、新施設にはレストランがあるので子供と食事ができたら」と機能拡充に期待する。
 市こども育成課によると、23年度の東部の利用者は延べ9033人。生後3~6カ月の子がいる保護者向けの子育て教室を実施しており、市内各地から利用者が集まる。同課の鵜沼真佐美子育て支援室長は「近くにある中央図書館や遊学館とも連携を深め、市役所周辺を子育て家庭でにぎわう場所にしたい」と期待する。
 各子育て支援拠点センター遊び場の開室時間は、月~土曜午前9時半~正午、午後2時~4時。相談受付時間は午前9時~午後5時。予約無しで相談可能。移転後の開室時間は未定。問い合わせは東部子育て支援拠点センター、電話0154・65・9912へ。

東部子育て支援拠点センターに集まり、交流を深める保護者と子供たち

2024年7月18日 20:03北海道新聞どうしん電子版より転載