北大は4日、再生可能エネルギー事業に携わる人材を育成する「リニューアブルエナジーリサーチ&エデュケーションセンター(REREC)」を新設したと発表した。再エネ発電と環境保全の両立や、事業者と住民の合意形成などを目指し、企業や自治体とも連携しながら文理融合で教育・研究を行う。

 道内では再エネの導入拡大が期待される一方、生態系に悪影響が及んだり、地元の産業振興や雇用につながらなかったりする懸念もある。同大は、自然環境や地域社会に望ましい形で再エネ事業を進める専門人材の育成が必要と判断した。

 REREC設置は6月1日付。大学院水産科学研究院、工学研究院、文学研究院などが参画して分野横断型の教育を行い、数年後に体系的なカリキュラムの導入を目指す。企業と連携した社会人向け教育も展開する予定だ。

 REREC代表に就いた宮下和士・北方生物圏フィールド科学センター長は4日の記者会見で「さまざまな分野で連携することで、再エネ事業が地域の成長につながるような解を示したい」と述べた。キックオフイベントとして、8月8日に再エネ事業者や自治体関係者、学生らを対象に同大でシンポジウムを開く。

多様な分野の教授らが参画するRERECの設立会見

2024年7月4日 20:53(7月4日 23:04更新)北海道新聞どうしん電子版より転載