昨夏の猛暑を受け、東胆振・日高地方12市町のほぼ全ての小中学校が今年の夏休み期間を延長する。うち6市町は授業日数の確保を理由に、夏休みを増やした分だけ冬休みを減らし、長期休暇の総日数は昨年並みの49~50日のままとした。エアコンや冷風機など冷房の導入に関しても、すでに6市町が設置を終えた。


■冷房設置6市町完了
 道教委は昨年11月に学校管理規則を改正。道立高などの夏と冬の休みの日数を「25日以内」とする制限を撤廃し、総休業日数を「50日以内」から「56日以内」へ延長した。この規則は各市町村教委の目安になっており、全道各地で見直しが進んでいた。
 白老、むかわ、平取の各町は昨年と比べ、夏休みだけでなく夏冬の休みの総日数も増やした。夏冬合わせ12市町で最長の53日とした白老町教委は「道の管理規則に準拠して規則を改正した」と説明。52日にした平取町教委は「昨年に熱中症対策を理由にした臨時休校が2日あったため、その分延ばした」とした。
 一方、総日数を変えずに夏休みは延長し、冬休みを短縮する自治体も多い。厚真町は総日数を「56日以内」としたが、本年度は夏冬合わせて昨年度と同じ50日に据え置いた。町教委は「一気に日数を増やすと授業に影響が出る」と説明する。
 地域事情に合わせ学校ごとに休みを設定したのは日高、新ひだか、浦河の3町。日高と浦河では昨年から夏休みが1日減る学校もある。日高町教委は「旧門別地区と旧日高地区では気候も異なる。インフルエンザなどでの臨時休校に備え余裕を持って設定している学校もある」という。
 冷房については白老町を除く11市町が設置済みか設置を予定している。
 苫小牧市は全小中学校にスポットクーラー計597台を取り付けた。ウトナイ小では最高気温22.2度を記録した25日から使用を開始。小松修作教頭は「去年より過ごしやすい。教室によっては扇風機も使い、涼しい風が教室全体に行き渡るようにしている」と話す。
 新冠、様似など5町も冷房を設置した。厚真、安平、日高の3町は工事発注の関係で夏休み以降の作業になるという。

2024年6月28日 18:30(6月28日 19:01更新)北海道新聞どうしん電子版より転載