【幕別】昭和30年代の十勝の農村を舞台にした短編映画「馬橇(ばそり)の花嫁」の完成を記念した特別上映会が23日、十勝管内幕別町で開かれた。監督と脚本を手がけた映像作家の逢坂芳郎さん(43)=同町出身=らが登壇し、歌手の大津美子さん(86)が主題歌「ここに幸あり」を披露した。

 同作は約30分のモノクロ短編映画。農閑期の冬に花嫁が馬そりに乗って結婚相手の家に嫁いだ十勝のかつての風習を描いた。上映後に主演の一子役を演じた東盛あいかさん(26)は「映画はみんなで懐かしいアルバムをめくっているような時間でした」と感謝した。逢坂監督は主題歌の歌詞が「馬そりに乗る花嫁の姿と重なった」と振り返り、「十勝を築いた先代に敬意を示し、未来の子どもたちにも長く見てほしい」と話した。上映会には約800人が訪れた。

サイドバーでクエリ検索

別上映会後、舞台あいさつに立った(左から)父親役の八下田智生さん、主演の東盛あいかさん、歌手の大津美子さん、逢坂芳郎監督(加藤哲朗撮影)

2024年6月23日 19:05(6月24日 6:31更新)北海道新聞どうしん電子版より転載