【深川】市は7月から、急病の子どもや病気が回復してきた子どもを一時的に預かる「病児・病後児保育」事業を拡充する。市内在住者の場合、所得制限なしに利用料を無料にするほか、1歳以上だった対象を6カ月以上へと拡大する。事前登録や予約をオンラインで行えるようにして利用者の利便性を高める。同市によると、病児・病後児保育の無料化は、空知管内では初めて。
 対象は6カ月から小学3年まで。深川市立病院内に確保された個室3室で、風邪や感染症など集団保育が難しく、保護者も仕事を休めない場合に預かる。保育士と看護師各1人が担当し、病状が急変した場合は医師がケアする。
 同居するきょうだいも1人まで同室保育が可能で、1日の定員は6人まで。利用が3室になった場合は保育士が2人体制になる。
 市は2011年9月に病児・病後児保育を導入。市内在住者の利用について2千円(非課税世帯と生活保護世帯は千円)としてきた料金を、今回のリニューアルで無料とした(市外からの利用は引き続き2千円)。
 利用時間は平日午前8時半~午後4時半。受け入れ対象年齢を6カ月引き下げたのに対応して、冷凍の母乳や離乳食の持ち込みが想定されるため冷凍庫や電子レンジを新たに配備した。前日午前11時までに予約すれば給食も用意する。
 担当する市健康・子ども課子育て支援係は今年1月、兵庫県の明石、加西、宝塚と熊本県八代の各市といった子育て支援の先進自治体を視察し、制度の参考にした。同課によると2023年度の利用は延べ31人で、今後は2倍程度の利用を見込んでおり、「働きながら安心して子育てできる環境を整えたい」としている。

サイドバーでクエリ検索

7月からの病児・病後児保育事業の拡充に向け打ち合わせをする看護師や保育士

2024年6月20日 21:28(6月20日 21:54更新)北海道新聞どうしん電子版より転載