小樽市内で障害者の就労支援事業所やグループホームを運営する「トゥー・トゥー」(錦町)が、米粉を使ったパンと海鮮を組み合わせた「OTARUすしパン」を考案した。「小樽らしい新名物を」と利用者らと試行錯誤を重ねた自信作。19~28日の平日に、同社前で開く「すしパンまつり」で本格的に売り出し、広くPRしたい考えだ。
 すしパンは、にぎりずしのシャリに見立てた長さ10センチほどの米粉パンの上に、ネタとなる道産のタコやホタテ、サーモン、イクラなどの具材をのせた創作パン。見た目や味に加え、障害のある利用者が調理しやすい作り方など工夫を重ねて完成させた。
 すしパンは1商品にパンが2個ついて300円。市民や観光客が買いやすい価格に設定し、利用者がパンの製造から具材の盛り付け、販売までを一貫して担うことで、経済的自立の足がかりしてもらう狙いがある。同社の秋田学社長(43)は「すしパンをきっかけに、障害者の社会参加について理解を深めてほしい」と期待する。

米粉パンの上に海鮮の具材をのせた「OTARUすしパン」(同社提供)

すしパンまつりは19~21日、24~28日の計8日間、同社前で各日午前10時~午後3時に開催。売り切れ次第終了する。
 同社は、すしパンの販路拡大と利用者の働く場を増やそうと、キッチンカーの購入を計画。費用約250万円をクラウドファンディング(CF)で、7月29日まで募っている。寄付はCFサイト「レディーフォー」の特設ページから。問い合わせは同社、電話0134・64・6381へ。

ポスターを持ち、19日からのすしパンまつりをPRするトゥー・トゥーの秋田社長

2024年6月17日 17:45(6月17日 19:29更新)北海道新聞どうしん電子版より転載