札幌市立あいの里東中(同市北区)の女性教諭が4月、1年生267人の個人情報が記載された資料を校内で紛失し、資料とみられる画像が交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)に投稿された問題で、市教委は13日、保護者説明会を19日に同校で開くと発表した。20日には記者会見も開く。

 この問題で市教委や学校が保護者説明会を開くのは初めて。説明会は、1~3年生の全ての保護者が対象で非公開。市教委は「学校と市教委の対応について、経緯も含め説明する」としている。

 SNSに投稿された画像には、「学年で1番面倒な人」「社会性に欠ける」など生徒の特徴などが詳細に書かれ、配慮を欠く表現が目立った。投稿はすでに削除されているが、2千万回以上閲覧された。

2024年6月13日 21:52北海道新聞どうしん電子版より転載

 

・札幌・中学生徒情報流出 SNS閲覧2千万回以上 投稿は削除

札幌市立あいの里東中(同市北区)の女性教諭が4月、1年生267人の個人情報が記載された資料を校内で紛失し、資料とみられる画像が交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)に投稿された問題で、投稿は6日午後に削除されたが、少なくとも2千万回以上閲覧されたことが分かった。同校が校区内の小学校からクラス編成の参考に聞き取った情報とみられ、市教委は画像について「紛失資料の可能性は否定できない」としている。
 画像はSNSのフォロワーが多いインフルエンサーが5日午後3時45分ごろ投稿。3枚の画像には「社会性に欠ける」「ボス」などと生徒の特徴についてのコメントが列挙されていた。個人名は見えないよう加工されていた。
■転載6千回超 拡散続く可能性
 「関係者より削除依頼があったため」として6日午後1時すぎ、投稿は削除されたが、同日午前9時55分時点で2千万回以上閲覧された。転載数は6千回を超え、インターネット上の拡散は今後も続く可能性がある。投稿に関して市教委は5日、道警に相談した上でSNS事業者に削除を求めていた。
 教諭は4月10日に生徒の立ち入る場所への持ち出しを禁じていた資料を体育館に置き忘れ、18日に発見されるまでの間に複数の生徒が閲覧していた。一部の生徒はスマートフォンで画像を撮影。市教委は5月24日の記者会見で、撮影した画像は親の同意を得て削除し、SNSへの流出は確認されていないと説明していた。
 市教委は投稿された画像が紛失資料と同一か確認を進めるとともに、教諭の処分を検討している。

2024年6月6日 14:33(6月7日 8:39更新)北海道新聞どうしん電子版より転載