札幌市内を一周する延長約140キロの徒歩ルート「さっぽろラウンドウォーク」(SRW)の制定から1周年を記念するイベントが26日、市内で開かれた。参加者はコースを観光に生かす方策を考えながら、街歩きを楽しんだ。
 NPO法人ウォークラボ札幌と北大観光学高等研究センターの主催で、約30人が参加した。
 円山公園を出発後、三角山の自然歩道を経由し、地下鉄東西線琴似駅までの8キロのコース。参加者は山道や住宅街を散策して、爽やかな汗を流していた。西区の主婦森明子さん(51)は「家の近所だったが知らない場所も多く、新鮮で楽しかった」と笑顔だった。

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同日には北大構内で記念セミナーも行われ、同大や道科学大の教授らが講演。自然や街並みを楽しめる道「ロングトレイル」を旅の魅力アップにつなげる取り組みをしているフランスの事情や、SRWの認知度向上を考えるワークショップを行った。
 同NPOの下休場(しもやすば)千秋代表(68)は「地域の魅力を掘り起こすコースになっており、観光客のほか地元の人たちにも歩いてもらいたい」と話している。
 SRWは札幌の「歩く観光」を発信しようと、同NPOが昨年5月に制定。市内を一周するコースは①野幌森林公園を含む「自然を楽しむ里山エリア」②旭山記念公園や藻岩山の「街を望める山手エリア」③あいの里やモエレ沼公園周辺の「歴史と文化の田園エリア」-の三つに分かれている。

2024年5月26日 21:31北海道新聞どうしん電子版より転載