【西興部】西興部厚生診療所は23日、村の補助金を活用して男性向けヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種を初めて行った。道によると、男性への接種に補助金を支給するのは、オホーツク管内の自治体で初めて。

 HPVは子宮頸(けい)がんの原因として知られているが、ワクチン接種は男性もかかる可能性のある咽頭がんや肛門がんの予防につながることに加え、パートナーへのウイルス感染拡大を防ぐ効果もある。

 補助金支給対象は、1997年4月2日~2006年4月1日生まれか、現在小6~高1の村民で、4月1日時点で60人。接種は全3回で、計約5万円の費用を全額補助する。村は本年度の一般会計予算に事業費100万円を計上し、来年度以降も継続する方針。

 初日は中学生1人が接種し、診療所の馬場栄治所長は「男性のHPVワクチン接種例は少ない。村の補助金で多くの男性に接種してもらいたい」と話す。接種希望者は事前に診療所へ問い合わせる。

西興部厚生診療所で行われた男性向けのヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種

2024年5月24日 21:41(5月24日 22:55更新)北海道新聞どうしん電子版より転載