独特の呼吸法で体を鍛える札幌発祥の「あへあほ体操」を考案した、しものまさひろ(本名・霜野昌博)さんが、札幌リハビリテーション専門学校(札幌市中央区)の非常勤講師に就いた。同校や市内の理学療法士との共同研究に取り組み、体操の効果をデータ分析する。
 あへあほ体操は「あーへーあーほー」と声を出しながら「へ」と「ほ」で腹をへこませることで、腹筋などを鍛える運動の一種。スポーツトレーナーのしものさんが2007年、「は行の音は息を多く吐き出し、おなかに力が入る」と気づき、体操を考え出した。以後、講演などを通して運動を普及させてきた。
 同校卒業生で理学療法士の大野大地さん(36)から打診があり、4月に共同研究がスタート。4月19日は2人が同校理学療法士科の授業で1年生30人の前に立ち、実演を交えて体操方法などを指導した。
 体操は、一般的に鍛えるのが難しいとされるインナーマッスル(腹横筋などの筋肉)に対して効果があるとされる。体操に取り組む生徒に筋電図などを使って筋力の変化を数値化して検証。高齢者らへの介護などに役立てていく。
 共同研究の結果を年内にもまとめ、学会で発表することを目指す。しものさんは「学生にもノウハウを身につけてもらいながら、自分が17年続けてきたあへあほ体操の効果を統計的に明らかにしたい」と話している。

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札幌リハビリテーション専門学校の学生らの前であへあほ体操を実演するしものまさひろさん(手前右)

2024年5月16日 22:29北海道新聞どうしん電子版より転載