【函館】函館市釜谷町の特別養護老人ホーム「潮寿荘」で3月、入居する80代の女性に複数の不自然なあざがあることが確認され、市が虐待の可能性がないか調査していることが14日、分かった。
 北海道新聞が情報公開請求で入手した市の文書によると、女性の胸や腹の付近に複数の打撲の痕のようなあざが確認された。女性は特定の職員の名前を挙げ「この職員の介助はもう嫌だ」と訴えた。
 文書などによると同施設では昨年10月、職員2人が夜勤中に酒を飲むなどして、必要な介護を怠っていたことも分かり、市がネグレクトの疑いがあるとみて調べている。
 同施設の柏原美之施設長は「万が一、虐待の可能性もあると思い、市に連絡し、家族にも報告した。再発防止に向けて、監視カメラの設置を検討したい」と話している。

2024年5月14日 23:02(5月14日 23:40更新)北海道新聞どうしん電子版より転載