茨城県つくば市の社会福祉課で2021年1月~23年9月、当時の課長が残業時間に応じて支給される時間外勤務手当を申請しないよう部下に求めていたことが10日、分かった。五十嵐立青市長は同日の定例記者会見で、未払いは約20人に対し、計数百万円に上る見込みだと明らかにした。
 五十嵐氏は「市民の信頼を損ね、おわびする。職員にも申し訳なく思う」とコメントを出した。
 市によると、23年9月に同課職員が未払いを指摘。生活保護関連の業務に携わった際に支払われる特殊勤務手当も、少なくとも21人に対し計約37万円が未払いだった。支給基準があいまいだったことが原因としている。
 市はほかに同様の事例がないかどうか調査する。調査が終わり次第、追加支給するとともに、今後、歴代課長3人の処分を検討する。また、監督責任を問い、五十嵐氏と副市長はそれぞれ減給する。

2024年5月10日 17:12(5月10日 18:26更新)北海道新聞どうしん電子版より転載