障害がある人などに就業の機会を提供する就労継続支援B型事業所「みんなのて」が今月、北見市北進町5に開設された。パン販売店「mano mano(マノマノ)」を併設しており、雇用の場を求めている人たちに向け、沢田欣丈代表(53)は「社会に出るきっかけとして活用してほしい」と呼び掛けている。
■販売店併設 清里「ルナ・ジェナ」の酵母使用
 沢田さんは美幌町出身。長く障害福祉の仕事に携わり、昨年まで市内のグループホームと就労継続支援B型事業所を兼ねた施設で働いていた。1月に合同会社「みんなのて」を設立して独立を果たし、自身を含めスタッフ4人が働く。「ここで働いた経験を生かし、雇用契約のあるA型事業所や一般就労にステップアップしてほしい」と話す。
 事業所の利用者は主に製造・販売を担う。清里町のパン販売店「ルナ・ジェナ」が独自に使う酵母を使用。小麦粉と水を冷蔵庫で1カ月寝かせてつくる酵母で、味わい深くもっちりとしたパンに仕上げる。製造担当の新保携子さん(49)が、ルナ・ジェナの協力を得てメニューを考案した。
 生地本来の味を生かすハード系のパンを多くし、小清水町産ライ麦などを使った「カンパーニュ」(756円)は、ライ麦の配合を多くし、かむほどに味わい深くなるように仕上げる。
 ガーリックチップとアーモンドをトッピングした「ベーコンエピ」(378円)、表面のクッキー生地にきな粉を混ぜて焼き上げた「きなこメロンパン」(237円)など全19種類を日替わりで並べる。新保さんは「今後、季節限定の商品なども販売したい」と意欲を見せる。
 営業は午前10時半からで、なくなり次第終了。日曜、月曜定休。問い合わせは同事業所、電話0157・51・4018へ。

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就労継続支援B型事業所「みんなのて」に併設されている「mano mano」の焼きたてパン

2024年4月24日 18:19(4月24日 20:11更新)北海道新聞どうしん電子版より転載