【東神楽】医療や福祉などケアに関わる人が意見を交わす「ケア・カフェ」の99回目が12日、町内で開かれた。コロナ禍でオンライン開催が続いていたが、今年3月に参加者が集う対面型に戻った。
■「きゅうきゅう」テーマに議論
 ケア・カフェは2012年、旭川医大病院の緩和ケア医だった阿部泰之さん(51)の提唱で始まった。ケアに関わる人が課題の解決方法を探ったり、職域を超えて人を結ぶことなどが狙いで、ほぼ月1回開かれてきた。その後、全国に同様の取り組みが広がった。
 新型コロナウイルスの感染拡大により20年2月で対面型を中止し、同年5月からオンライン開催となった。しかし、今年3月1日、阿部さんが昨年12月に町内に開院した「だいだいの丘クリニック」内に設けたカフェスペースで対面型を復活させた。
 12日の対面復活第2弾も同クリニックが会場で、44人が詰めかけた。99回目に合わせテーマは「きゅうきゅう」。「救急」「汲々(きゅうきゅう)」などの言葉が軸となった。
 高齢者の救急医療が必要となる前に本人が望む医療を確認する大切さを訴えたり、ケアの現場の人手不足などで仕事に追われている状況などを話し合った。最後にテーブルごとにまとめた論点を報告した。
 参加者した旭川のケアマネジャー小河秀子さん(66)は「さまざまな現場の状況を知ることができ、楽しく過ごせた」と話した。
 阿部さんは「みんなが顔を合わせる環境の方が話がしやすく、その中でいろいろなものを感じ取ってもらえるのが良い」と評した。
 次回の100回記念は「ケア・カフェ全国大会」として5月3日午後6時からコロナ禍前に主会場としてきた旭川市市民活動交流センター「CoCoDe(ココデ)」(宮前1の3)で開かれる。詳細はフェイスブックのコミュニティページ参照を。 2024年4月13日 21:41北海道新聞どうしん電子版より転載