道は9日、道立江差高等看護学院(檜山管内江差町)の本年度入学者が過去最少の4人だったと明らかにした。同学院では2019年に男子学生が自殺し、教員によるパワーハラスメントと自殺の因果関係を巡って道と遺族側が示談交渉で対立しており、印象悪化が影響した可能性がある。
 道によると、同学院の定員は40人で、本年度の入学者は前年度より2人少なかった。直近10年間でみると、入学者の最多は17年度の30人だった。
 9日の道議会保健福祉委員会で民主・道民連合の平出陽子氏(函館市)は、入学者の減少理由について「(一連の対応で)道が信用のおけない組織だと思われているということでないか」と指摘した。
 一方、道地域医療推進局は入学者数の減少について、取材に「近年の若年人口の減少や大学・都会志向の高まりなどが影響していると考える」と答えた。

2024年4月9日 18:56(4月9日 19:03更新)北海道新聞どうしん電子版より転載