地域社会の高齢化が進む中で、救急医療はどうあるべきかを考えるフォーラム「超高齢化社会における救急医療」がアートホテル旭川で開かれた。搬送時に意思表示できない場合に備えておくことなどが示された。
 旭川市医師会と道医師会が主催し、23日に開催。旭川医科大救急医学講座教授の岡田基(もとい)さんが講演し、旭川の救急出動件数が増加傾向にあり、特に高齢者の急病搬送が急増している状況を解説した。
 岡田さんは「高齢者の病態が急変した場合を想定し、緊急時の対応を決めておく必要がある」とし、本人と家族、医療や福祉関係者を交えた「アドバンス・ケア・プランニング」(ACP、人生会議)を行っておくことの意義を強調した。
 このほか、市内の開業医や介護関係者、救急搬送に携わる消防関係者が登壇し、かかりつけ医と家族、福祉関係者が日ごろから連携する必要性などを訴えた。

高齢者の救急搬送の現状や課題について語る旭川医科大教授の岡田基さん

2024年3月29日 21:29北海道新聞どうしん電子版より転載