【東神楽】緩和ケア内科や一般内科、老年精神科などの外来診療と、がん患者や高齢者らを対象とした訪問診療を行う「だいだいの丘クリニック」が東神楽町ひじり野地区西側の丘陵地に開院した。院内に大きなカフェスペースを設けたことが特徴で、院長の阿部泰之さん(51)は「患者や家族だけでなく、地域の人の居場所に」と期待する。

■阿部院長 「ケア・カフェ」提唱

 昨年12月に開院したクリニックは、木造平屋で床面積430平方メートル。敷地は約2ヘクタールある。敷地内に建てられた入り口右手の待合席の奥に広いカフェスペースが設けられ、晴れた日の夕方にはクリニック名の通りオレンジ色に染まる風景を望むことができる。

 カフェスペースには、4人がけテーブルや窓を向いたカウンターテーブルなどが置かれ、無料でWi―Fi(ワイファイ)を使うことができる。コーヒーやジュース、サンドイッチなどを購入し、その場で飲食しながらパソコンなどで仕事もできる。

 2020年まで旭川医大病院で勤務していた阿部さんは、医療や福祉などでケアに関わる人がくつろいだ雰囲気の中で語り合い、課題解決や交流につなげることなどを狙う「ケア・カフェ」の提唱者だ。

 旭川医大病院退職後の当初、訪問診療専門のクリニックを開いた。しかし、「長年の夢だった」という誰もがくつろげる場所として、新たに外来診療施設を開く際にカフェを併設することにこだわった。

 「仕事のある人が来やすいように」と診療時間にもこだわり、月、水、木曜日の午後3~7時と土曜日の午後2~5時、日曜日の午前9時~午後0時30分と午後2時~5時とした。月、水、木、土曜日の午前中は訪問診療にあて、火、金曜日は休診となる。

初診時はウェブサイトで予約をとる必要がある。問い合わせは同クリニック、電話0166・76・6625へ。

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東神楽町の丘の上に建つ「だいだいの丘クリニック」

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阿部泰之院長

2024年3月27日 21:15北海道新聞どうしん電子版より転載