【七飯】町内のNPO法人「のこたべ」(平島美紀江代表)が、企画開発した商品の製造をさまざまな就労支援事業所に担ってもらうプロジェクトを始めた。すでに完成した商品は納豆やパンなどで、パッケージを統一。まずは15~20日に函館市の金森赤レンガ倉庫で販売予定で、平島代表は「多様な人を巻き込み、地域を盛り上げたい」と話している。
■15日から函館で販売 ブランド化狙う
 販売を予定するのは、有機素材を使った「こうじ納豆」やクロワッサンロール、細長いパンの「グリッシーニ」といった食品をはじめ、イヤリングなど10種類ほど。クロワッサンロールは昨年、同法人と一緒に活動する市内の高校生が企画した商品で、製造は精神障害のある人などが通う就労継続支援B型事業所ラビットファーム(函館)が担う。グリッシーニは市内の別の事業所が生産を請け負っている。
 パッケージは、各事業所の利用者が色を塗ったブリをあしらったデザインに統一。メキシコの民芸品「アレブリヘ」に色合いが似ており、名前をまねて、プロジェクトのブランド名は「アレブリダベ」にした。
 プロジェクトは、のこたべが昨年9月に、福祉事業所の利用者が作った商品を販売する「ハートメイドマルシェ」の運営を担当したことがきっかけ。良い商品があっても施設職員だけでは営業や市場開拓に手が回らないことを知り「それなら企業や生産者と施設をつなごう」(平島代表)と思い立った。アートを通じた障害者支援などに取り組む「ボーダレスアートサポート北海道」(札幌)代表の菊地雅子さんの協力を得てブリのデザインも完成させた。
 現在、ニット商品の開発も進んでいるといい、平島代表は「これからも商品を増やし、『アレブリダベ』ブランドを定着させたい。施設利用者だけでなく、高齢者など仕事ができる人に働いてもらい、地域全体を活性化させたい」と語る。

NPO法人のこたべが「アレブリダベ」ブランドとして売り出す商品

2024年3月11日 21:58(3月11日 22:45更新)北海道新聞どうしん電子版より転載