第1回定例室蘭市議会は1日、各会派の代表質問を行った。新井一病院事業管理者は、市立室蘭総合病院の本年度決算が約11億円の赤字になるとの見通しを明らかにした。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、国や道の補助金が大幅な減額になったことが要因。同病院によると赤字は3年ぶりで、過去最大となる。
 新型コロナ関連の補助金は2022年度決算ベースで約15億円だったが、本年度は8千万円に減る見込み。病棟でクラスター(感染者集団)が発生して入院収益が減少したのに加え、人件費や光熱費などの経費の高騰も重なった。新井管理者は新年度も同程度の赤字が見込まれ「引き続き厳しい状況だ」との認識を示した。青山剛市長は市内3総合病院の再編・統合問題に言及し、「今後も市立病院の経営改善へ最善の努力を行う」と強調した。水江一弘氏(市民ネット・むろらん)に答えた。
 青山市長は、西日本の高濃度ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を市内の処理施設で受け入れるよう環境省が要請していることについて、近く市民から意見を公募し、町内会などからも意見を聞く場を設ける考えを示した。市役所業務の負担軽減や効率化に向け、生成AI(人工知能)の本格利用に向けた検証を進める考えも示した。我妻静夫氏(市政結和)への答弁。

2024年3月1日 22:00(3月3日 14:28更新)北海道新聞どうしん電子版より転載