大阪府の障害者向けグループホーム施設で、知的障害がある20代の女性入居者の部屋に侵入してわいせつな行為をしたとして、府警は27日、不同意わいせつと住居侵入の疑いで運営会社の代表取締役塩本裕治容疑者(63)=同府羽曳野市=を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。別の10代女性入居者も被害を訴えており、府警は関連を調べる。

 逮捕容疑は1月下旬の深夜、施設の女子棟にある20代女性の部屋に侵入し、体を触るなどのわいせつな行為をした疑い。府警によると、容疑者は「事実は違います」と容疑を否認している。

 事件当時、容疑者は1人で夜間勤務しており、防犯カメラには深夜に女子棟に入り、約55分後に出る様子が写っていた。

 施設を巡っては昨年10月以降、10代と20代の女性入居者2人が体を触られたとする通報が府内の自治体に寄せられていた。容疑者は自治体の聞き取りに「体を触ることはない」「自分は無関係」などと説明。施設が実施した虐待防止研修には多忙を理由として欠席した。女性2人は既に退去している。

 運営会社の登記簿によると、容疑者は2021年2月に代表取締役に就任。介護事業などを手がける別の会社の代表社員も務めている。

2024年2月27日 14:47(2月27日 18:37更新)北海道新聞どうしん電子版より転載