【函館】函館市は5日、1月末現在の住民基本台帳に基づく人口が23万9813人となり、24万人を割り込んだと明らかにした。23万人台となったのは、1973年以来50年ぶりで、旧亀田市と合併した73年12月以前の水準に戻った形だ。札幌市、旭川市に次ぐ人口道内3位は変わらない。

 函館市の人口は旧亀田市との合併で23万人台から30万人台となり、84年1月末にはピークの32万2530人まで増加。その後は減り続け、2004年の東部旧4町村(戸井、恵山、椴法華、南茅部)との合併で一時的に30万人を回復したが、21年6月末に25万人を割っていた。

 住民基本台帳に基づく同市人口は昨年1年間で4213人が減少し、札幌や旭川を上回った。死亡数が4498人となった一方、出生数は954人で、死亡数が出生数を上回る自然減が拡大。転出が転入を上回る社会減も深刻で、就職や大学進学を機に10代後半と20代の市外流出が目立つ。

 市は新年度、移住・人口減担当課を新設する予定で「移住促進や教育支援、仕事創出に重点的に取り組む」(企画管理課)としている。(坂口光悦)

2024年2月5日 19:10(2月5日 21:50更新)北海道新聞どうしん電子版より転載