【手話動画つき】能登半島地震 聴覚障害(ろう・難聴)のある人たちの状況は - 記事 | NHK ハートネット

1月1日に発生した能登半島地震。「ハートネットTV」では、障害のある人たちの被災状況や必要な支援について取材しています。この記事では、聴覚障害(ろう・難聴)のある人たちの置かれている状況についてお伝えします。
※なお、個人からの物資の支援やボランティアの申し込みなどについては、現時点(1月8日)では道路状況などから、受け入れ体制が整備されていない状況です。
※情報は、随時更新してお伝えする予定です。

 

ろう者・難聴者も、避難生活を余儀なくされています。
石川県聴覚障害者協会によると、1月8日現在、県内で9名の聴覚障害者が、避難生活を送っています。

被害の大きい奥能登地方(輪島市・珠洲市・穴水町・能登町)では、協会の会員である15名のろう・難聴者、全員の無事が確認されました。
高齢の方がほとんどで、スマートフォンなどを持たない人も多いため、確認に時間がかかったとのこと。

被災地をまわり、状況確認を進める石川県聴覚障害者協会の沖田耐芽(おきた・たいが)さんによると、能登町のある避難所では、ろう者の避難者は、70代の女性一人。
食事や水が届いたことなどのアナウンスに気づくことができず、状況を把握するのが難しい状況だったといいます。

情報保障の対応にも支障がでているとのことです。
奥能登地方で手話通訳者として活動している方は4人。
しかし、道路の寸断で移動できなかったり、家族が被災していたりして支援に手がまわらない状況です。

また、補聴器を使用している方は、電池切れの不安もあるといいます。

石川県聴覚障害者協会 業務執行理事の藤平淳一さんは、「周囲の聴者に助けを求めたくても、誰もが大変な状況のなかではお願いしにくい、心苦しいと、ためらう人も多かったようだ」といいます。

■「聞こえない人がいる」と気づいたら、肩をたたいて呼びかける、筆談で状況を伝えるなどの対応をしてほしい。

■高齢者の中には、日本語の文章が苦手な方もいる。
その場合は、身振り手振りなどのジェスチャーで伝えてほしい。

上記の点を気にかけてもらえると、ろう・難聴者の不安も軽減するのではないか、と話していました。
協会では、対策本部を設置し、状況報告や必要な支援などを動画で呼びかけています。

聴覚障害のある人への情報・支援(リンク集)

石川県聴覚障害者センター 災害対策本部特設ページはこちら ※NHKサイトを離れます

●以下のリンク先において、能登半島地震に関する情報が手話・字幕付きで発信されています。
・石川県聴覚障害者センター公式YouTube ※NHKサイトを離れます
・目で聴くテレビ公式X(旧Twitter) ※NHKサイトを離れます

●(株)プラスヴォイスでは、能登半島地震により被災されてお困りの方に、24時間、無償で代理電話・遠隔手話サービスを提供しています。
・(株)プラスヴォイス災害緊急対応(手話、文字チャット) ※NHKサイトを離れます

NHK『災害時(さいがいじ)障害者(しょうがいしゃ)のためのサイト』はこちら

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記事公開日:2024年1月5日