【江別】市内を中心に訪問理美容を行う「あなたのまちのかみのけ整え隊(通称・あなまち)」が、12月で設立から1年を迎える。市外にも積極的に出向き、当初は月30件ほどだった利用を約100件まで伸ばすなど精力的に活動する。

 あなまちは昨年12月、ともに元看護師の野沢瞭太さん(29)と宮本琴美さん(36)が設立。店舗は構えず、外出が難しい高齢者や障害者らの自宅などを訪れカット4500円、カラー6500円などで施術する。美容師の資格を持つ宮本さんがカットを担当し、理容の希望があった際には、アルバイトを雇うなどして対応している。

 活動範囲は主に江別市役所から半径40キロ。当初は個人宅の利用が多かったが、認知度が徐々に上がり、市外の高齢者施設などへの訪問も増えてきた。

 10月下旬には札幌市豊平区の老人ホームを初めて訪れ、入居者の70~80代8人を散髪。宮本さんが入居者と会話をしながら、1人当たり20分ほどで手際良く髪形を整えた。散髪の合間には、あなまちの代表を務める野沢さんが高齢者と風船バレーなどのレクリエーションを行い交流を深めた。

 野沢さんは「カットだけでなく介助などができるのが強み。今後も活動を広げていきたい」と話した。問い合わせはあなまち、電話090・6260・9132へ。(土門寛治)

札幌市豊平区の老人ホームで散髪する宮本琴美さん(右)。入居者もスッキリとした笑顔を見せた

 

2023年11月29日 22:47北海道新聞どうしん電子版より転載