【妹背牛】NPO法人わかち愛もせうしは、家族による介護をテーマにした演劇「やくそくのベンチ」を町民会館で上演した。

 上演は13日で、家族や親族から厄介者扱いされる認知症の祖母と、家族の中で祖母をただ一人理解する孫娘との交流を描いたストーリーで、小学1年生から87歳までの18人が出演した。ラストシーンで孫娘が亡くなった祖母の手紙を読み、涙声で「おばあちゃん」と天国に呼び掛けると、約200人の観客の中には目頭を熱くする人もいた。

 同法人は介護問題を身近に感じてもらおうと毎年秋に演劇を上演しており、今年で9回目。深川市民劇団の渡辺貞之代表が脚本と演出を手がけ、9月末から週3日ほどのペースで稽古を重ねてきた。

 渡辺代表は舞台あいさつで「年を取るのはその分、思い出を持つことでもあり、決して悪くはないと理解してもらえたと思う」と話した。

11/19  5:00  北海道新聞どうしん電子版より転載